10人の子を背の順に並ばせたとき、
前(低い方)から3番目の子は、後ろ(高い方)から数えると何番目?
例えば、こんな問題。
塾に通っていなくったって、先取り学習なんてしていなくったって、
ちょっと考えてくれたらできる!と思いたいが、3年生には結構難しい。
どうやって解いたらいいかわからずに、フリーズしてしまう子、
あるいは、10−3=7で、7番目と答えてしまう子が割とたくさんいる。
10人分の棒人間を描いてくれれば、実際に数えるだけで答えは出せる。
そんな答えの出し方でいいの?と思う人もいるかもしれないが、
答えを出せたことが大事というよりは、
自分にできることを、手を動かして試してみたことが大事なのである。
実際、どこから手をつけていいかわからないような問題では、
頭の中だけでゴチャゴチャ考えるよりも、5コ、10コ…と書き出した方がいい。
(そういう問題は、近頃の入試でもよく出題される。)
そして、少し余裕ができたら、その描いた絵を元に、考えてみて欲しい。
背の順が3番目というのは、自分よりも小さい子が2人いるってことか!
10−3=7は、自分の後ろに(背の高い子が)7人いるってことか!
ってことは、後ろから数えたら、私は7+1=8番目か!
こんな風に考えられるようになったら、もうしめたもの!
算数にはヒラメキが必要だという人がいるけれど、
じゃぁ、そのヒラメキは、どうやって身に着けるのか?
なんとなく、生まれつきの能力なんじゃないかとか、遺伝なんじゃないかとか、
そんな風に思って諦めている人もいると思う。
だけど、そんなことはない。
ヒラメキ力を鍛えたいなら、最初は地道な作業をすればいい。
上で書いたように、手を動かして、描いた絵を見ながら考えるクセがついてくると、
問題文がどういうことを言っているのかのイメージが湧くようになってくる。
イメージが湧くようになれば、何をしたらいいかの見当がつくようになる。
ヒラメキは心がけ次第で身につけられるのだ。