親のサポート

大手塾と個人塾は違うし、個人塾の中でも1つとして同じ塾は無い。
こんなことを前前前回のブログでも書いた。
今日はそのテーマで親のサポートについて書いていく。

 

受験を終えた子どもがいる方や、今まさに受験生の子どもがいる方などが、
個人のブログや、あるいはネット上の情報交換の場で、
体験記を書いていたり、アドバイスを送ったり(求めたり)しているのを、
目にすることがある。

そこで情報を得たい人がいるのは確かであるし、
自分の(自分の子どもの)経験を、迷えるお母さんたちに伝えることで、
その方々の希望や指針になれば…と思う人の善意を否定する気もない。

ただ、以前にも書いたが、Aさんの経験はAさんの経験でしかない。
AさんとBさんでは、得意なことも違えば、苦手なことも違う。
だから、会ったことも無い不特定多数の子ども、
全員に共通して有効なアドバイスなんて、眉唾ものである。

そして、これは今日一番の毒になるが、
学力の高い(偏差値が高いとか、進学先がどうだとか、そういう意味ではない)家は、
自分の家のことや子どものことを、そう簡単に人には話さない。
気の合う人や、本当に困っている人には、親身になって話してくださると思うが、
良くも悪くも、自分の家には自分の家に合うやり方があって、
ひょっとしたら、それが少し特殊だったりもして、
適切なアドバイスにならない可能性も考えて慎重になるからだ。
要は、そういった場での見知らぬ人からのアドバイスが、
参考になるとは限らないし、むしろ、逆効果になる場合も大いにあるということだ。

さらに言うならば、こういったところに書き込まれている情報やアドバイスは、
基本、大手塾に通っていた方のものであることが多い。
「塾を信じるのではなくて、親が適宜必要なことを判断して、
子どもにやらせないといけない。」「足りない部分は親が補わないといけない。」
「中学受験は親の受験だ。」「親のレベルが分かる。」「親次第だ…。」
このような言葉が書かれていることが、びっくりするほど多い。

例外はあるかもしれないが、
基本、大手は子ども一人ひとりのことをそこまで見ていない。
教室にいる子の得意分野、苦手分野を把握していない。
カリキュラムは、新学年の授業が始まる前から決まっていて
通っている生徒によって変えるものではない。
だから、大手に通わせている保護者は、
我が子の苦手分野を見抜いて(分析して)、その対応を家庭で取る必要がある。

いや、大手でもきちんと見てくれている先生はいらっしゃるだろう。
だが、きちんと見てくれている先生であればあるほど、
指示(思い)と違うことを、家庭でやられてしまうと困ってしまう。
今は〇〇を徹底的にやり込んで欲しいと指示していたのに、
家庭が勝手に(弱点補強のために)●●の時間を取ったら、
〇〇のやり込みが足りなくなる。どっちつかずになる。

 

もちろん、中学受験は子ども一人ではできないので、
親に果たしていただく役割は大きい。それはサーパスでも同様である。
しかしそれは、勉強を教えるとか、スケジュールやプリントを管理するとか、
そういったことよりも、家の中を笑顔で過ごせるようにしていただくなど、
そういった意味でお考えいただいた方がありがたい。