地元の公立中学や高校からだって、勉強すれば「大学に行ける!」のは、もちろん正しいし、そしてその通過点として、敢えて地元の中高を考えているのなら、それは(私立を目指すのと)方針が違うだけの話だが、「大学に行ける」のなら、中学から「私立に行く必要がない」というのは、違うんだよなぁ…
もちろん、経済的な面で私立は…というのであれば、それは仕方のないことではあるけれど、もしもお金の問題でないのであれば、
最終学歴だけに目を向ける捉え方は、これからの時代には合わない。
でも、こんなことを中学受験塾の立場で言っても、
「そりゃ、中学受験塾はそう言うでしょ。」「公立批判ですか?」
で終わっちゃうかなと思って、ずっと言えずにいたのだが…
遂にそれをずばり言ってくれる本が!!!
「進路で迷ったら中高一貫校を選びなさい」 おおたとしまさ著 (ダイヤモンド社)
私立が良くて公立がダメだと言いたいわけではない。
自分は中学受験をしたので、公立の中高を自身で体験したことはないが、
公立にも公立の良さがあることを、推し量れないわけではない。
ただ、冒頭に挙げたような理由で、
「私立に行く必要がない」というのは違いますよ!と言いたいのである。
仮に読書嫌いと読書好きがテストで全く同じ点数を取れるとしたら、
別に読書嫌いでいいじゃない!という発想は、ここにはない。
同じ大学に通うにしても、そこまでの道順や紆余曲折に意味があると思う。
10年前、20年前とは時代が変わってしまったように、
10年後、20年後には、さらに時代は変化していくだろう。
おじいちゃん、おばあちゃんが子どもだった時代と、
お父さん、お母さんが子どもだった時代、
そして、今小学生の子ども達が大人になった時の時代は、間違いなく違う。
「自分はこうだった」とか、「今までこうだった」とか、
そういう自分の人生の一端を否定されたかのように思えば、
そこに対して苛立ちを感じる人もいるかもしれないが、
「今までこうだった」から
「これからもこうである」という保証がない時代がやってきている。
「思春期の子どもが育つ環境に必要なものは何か?」についてのヒントが
この本にはある。