内申点というのは、どうも…

公立高校に合格する内申点の目安として、横浜南部の高校を例に挙げてみると、
試験当日、各高校の偏差値レベルの得点を取れる(見込みの)人でも、
およそこのくらいの内申点が必要である。(9教科×5段階評価 45点満点)
柏陽高校  42    横浜国際高校 39    市立南高校  35
横浜栄高校 34    横浜清陵高校 30    横浜南陵高校 28
永谷高校  22

では私立はどうか。
例えば、中学受験でも名前の挙がる山手学院を併願する場合、
1、主要5教科(英数国社理)×5段階評価の25点満点で、
中2の学年末と中3の2学期の合計が49以上。(25×2で50点満点中)
2、9教科×5段階評価の45点満点中、43以上(正確には128点/135点満点中)
のどちらかの基準を満たしていないといけない。
(他に中3だけの基準もあるが、上記同様厳しい基準である。)

 

その昔、相対評価の時代は、5は学年の7%、4は24%、3は38%…
というように、内申点の付け方に決まりがあった。
まぁ、これはこれで評価の仕方としては問題だった。
例えば、ある学年に生徒が100人いて、その中に100点が7人いた時点で、
99点取った生徒にさえ5をつけられないということだから、
ちょっとそれはどうなのか…という話になったわけである。
それで絶対評価になったのだが、今度は決まりがない分、
学校によっても先生によっても内申点の付け方が違うという問題が出た。

具体的に、神奈川県のホームページにある平成24年の資料を見ると、
例えば、平戸中で英語に5をつけた割合は20.4%に対し、岡津中は7.9%。
平戸中で国語の5の割合は9.8%に対し、境木中は15.2%。
同じテストを受けての評価なら、この差がついても仕方ないかもしれないが、
実際はそうではないので、これでは公平性を欠く。
(ちなみに、神奈川県は現在の資料については公表していないようだ。
東京都は、学校名は伏せているが、毎年この資料を公表している。)

また、ペーパーテスト中心の主要5教科でさえ、
提出物、授業態度、積極性、発言回数は、もはや言うに及ばずで、
時には連帯責任になるグループ活動(発表)の出来や、
先生に好かれるかどうかという、曖昧な基準までもクリアしないと、
高い内申点を取れない。

もちろん、社会に出てから、これらの要素(点数以外の部分)は結構大事だと思う。
これらをうまくやれる人が可愛がられる可能性は高い。
しかし、中2になってもまだまだ幼く、
そこからさらに中2病と反抗期に突入する男の子や
特に何もしていないのに同性の先生から目を付けられて、
評価をなぜか低くされることがある女の子にとって、
高い内申点を取るのは至難の業。

 

この内申点のシステムだけは、どうも好きになれない(←個人の感想です)。