不登校(前編)

昨日ふらっと立ち寄った本屋で、強烈なインパクトのある本に出会った。

『不登校 その知られざる現実と正体』という本である。

僕が以前家庭教師をしていたことは、

過去のブログを読んでいただいた方はご存知かと思う。

その家庭教師をしていた前後、僕が将来やりたかったことは、

不登校児のための学校(塾)を作ることだった。

家庭教師を頼まれるにもいくつか多いパターンがあって、

大手塾のトップクラスにギリギリいる子や

二番目のクラスから上のクラスに上がろうとしている子、

あるいはご両親が共働きでお医者さんの家系の子、

そして不登校児である。

その不登校児の指導にあたる率が年々高くなっていたので、

そこに危機意識を抱いていたのである。

実際、家庭教師をしていた時期の終盤は、

指導していた生徒の半分近くが不登校児だった。

そして同じように不登校児を指導している先生と情報交換もしていた。

しかし指導を続ければ続けるほど、僕の中には一つの疑念がわいてきた。

学校に問題が無いケースもあるのでは?

もちろん学校でイジメにあった子、

先生との相性が最悪で先生の言葉で傷ついた子…。

そういうタイプもいるのだが、実はそうではないタイプも多い。

不登校児を何十人何百人と見たわけではないから、

昨日まで絶対的に結論づけることはできなかったが、

経験値として仮定していたことを、上記の本はかなり明確に指摘していた。

「不登校の原因は親、家庭にある」と。

この件に関して自分の見聞きしてきた具体的なことを、

ブログのようなところに書くには、あまりに個人的過ぎることもあってできないが、

この本に書かれた内容は自分の経験といちいち酷似していた。

ざっくり言えば、(家庭教師を頼んで受験をするくらいだから)

学校や塾には行っていなくても、どの子も大概勉強に関しては優秀で、

それこそ御三家レベルの子も普通にいた。

また、どの子も最初はなかなか会ってもくれないが、

徐々に打ち解けてくると普通に話ができる。

なにか特別変わった性格だったりするわけでもない。

ただ一点、ストレス耐性が同年代の子と比べておそらく極端に弱い。

そのことが共通して目についた。

だが一方、この弱さがどこからくるのかは、家庭によって違っていた。

このパターンごとの指摘が、上記の本は自分の経験とまさに一致するのである。

読んでいて少し怖くなったくらいだ。