鵜呑みにできない自分がいる

2021年度の全国学力調査で、小中学生の国語と算数・数学の力が、
コロナ禍でも下がっていないという調査結果が発表された。
むしろ、算数・数学においては、5年前よりも上がっているという。
日々、小学生を相手にしている僕らからすると、
「本当に!?」と首を傾げたくなる調査結果ではあるが、
テストの詳細も、下がっていないと結論づけた判断の詳細もわからないので、
結果については、そうなんだ!と受け入れるよりほかない。

各学校がリモート授業を充実させたから?
宿題を増やしたことで、アウトプットの機会が全体として増えたから?
各家庭が、コロナ前より家庭での教育に協力したから?
それとも、学校での勉強が進まない分、塾が頑張ったのかも?
上位層の点数が以前より伸びたことで平均点が変わらなかったとか?
まぁ、ここに書いたことは、どれもこれも根拠のない話なので、
ササッと読み飛ばしていただきたいが、なんにせよ、
テストの平均点が下がっていないから問題ない!ということではない。
失われたもの、身に着いていないものは、確実にあると思う。

 

ところで、今朝のBS1スペシャルで不登校のドキュメンタリーをやっていた。
そこで放送された内容によれば、
文科省の長年の調査によって把握できている不登校の原因の大半は、
「生徒自身の無気力、不安」であったのだが、
最近になって初めて、子どもや家庭に、不登校になった原因を聞くと、
全く違う理由(先生であったり、友達であったり)が返ってきた
という内容だった。

要は、不登校の原因を調査するために、
文科省はずっと各学校にだけ聞き取り調査をやっていたのだろう。
だが、各学校にその原因を聞いたところで、
学校はその原因が学校にあるとは言わないだろう(思いもしないのかも)。
とすると、そんな調査を長々としていること自体、
ナンセンスというかなんというか…。
何にも子どものことを考えていないし、わかっていないと思ってしまう。

 

まぁ、だからというのもこじつけになるけれど、
冒頭の調査結果をそのまま鵜呑みにできない自分がいるのである。