昨年末、兄妹でサーパスに来てくれた卒業生の、妹さんの話です。
彼女は受験生に向かって、こんな話をしてくれました。
「入試のような場面では、ついつい頑張らなきゃ!と、
実力以上のものを出さなきゃいけないように思ってしまうと思います。
でも、120%の力を出そう!みたいになると、
かえって緊張したり、ミスが増えたりします。」
この話、子どもであっても、何度も経験したことのある話じゃないですか?
とってもわかりやすい話だと思います。
例えば、国語に苦手意識のある子が、得意の算数で気負ってしまい、
読み飛ばしが増える、ミスが増える、そしてパニクってしまう。
そういう経験、きっとしたことありますよね?
学校のレベルが安定していて、(生意気な表現ですが)先生の力が高いと、
入試問題の質はあまり大きくブレません。
(ちなみに、ここに偏差値は関係ありません。偏差値が高くても、
学校のレベルが安定していない学校もあります。そして、先生についても…。)
ですから、そういう部分に安心感の持てる学校であれば、
大体何点取れば合格できるかの目安がわかります。
ただ、そうは言っても、入試問題を作成している先生方は、
普段、小学生を教えているわけではありません。
このくらいの問題は解けてほしいなぁと思って(入試問題を)作問したとしても、
それが小学生にとっては難しすぎるということもあるわけです。
すると、平均点も合格に必要な点数も下がるわけです。
もちろん、実際のところ、全く問題のレベルは難しくないのに、
難しく感じてしまうということも、試験中であれば、ありえます。
だから、自分は(テスト中に)難しいと感じたけれども、
平均点も合格点もいつも通りということもあるわけです。
しかし、どちらにせよ、そこでパニックになってしまうと、勝ち目はありません。
「俺の解けない問題は、みんな解けない」と思い込んだ方が、勝機があります。
7割取ろうと思って臨んだテストだったけれど、
今回のテストは、どうにも解きにくいなぁと感じたら、あるいは、
どうやら今の自分は緊張して、力んでしまっているようだと感じたら、
せめて5割は取ろう!と、方針転換をその場ですることも必要です。
失敗の許容範囲をつくるのです。
あらかじめ、失敗の許容範囲を作っておいてもいいくらいです。
計算ミスを試験でやらかしてしまうと、後悔する可能性があるので、
ミスには気をつけて!と声をかけることは多いのですが、
しかし、ミスをゼロにしなくてはいけない!と思うと、
これはこれでしんどいですよね。
ミスも2つまではオッケー!くらいの余裕があった方が、
結果的にミスが減るのかもしれません。