宿題の量①

大手塾から転塾してきた方などは、
サーパスの宿題の少なさに驚かれることが多い。

6年生になれば、さすがにある程度の量を課すけれど、
それでも大手塾の半分くらいの量だと思うし、
4、5年生に関しては、せいぜい1、2割くらいだと思う。
この量でも、その時の学力や処理スピードによっては
多いと感じる人もいると思うが、
全員にちょうどいい量の宿題というのは、なかなか難しい。

 

さて、家庭教師をしていた話は、過去のブログでも度々書いているが、
自分にまわってくる依頼は、大手塾に通っていて、成績もそこそこ良い子。
クラスは1番上だが、しかし突き抜けてはいないので、
クラスが下がる不安のある子が多かった。

そして、この子たちの指導で必ずお願いされるのは、
大量の宿題に優先順位をつけることだった。
どれが必須なのか、どれはやらなくてもいいのかが親ではわからない。
もちろん全部やった方がいいのだろうけれど、
毎日深夜12時をまわるまでやっても全く終わらない。
クラスは下がりたくないから、週末のテストで点を取らなきゃいけない。
どれに手をつけておけばいいか?こういう相談である。

 

読んでいて、おかしいと感じられただろうか。
大手の1番上のクラスにいる子でも、終わらない量の宿題なのだ。
2番目以降のクラスの子では、
終わらせることが、そもそも不可能な量と言ってもいい。
なぜ、こんな量の宿題を出すのか?本当にこの量は必要なのか?

実際、家庭教師として指導にあたると、宿題のざっくり半分は間引ける。
もっと間引いてもいいくらいだった。あの量をやろうとすると、
その子にとって、本当に必要な勉強に時間を割けない。
過去問指導もできない。
むしろ間引いた方が成績は上がり、メンタルも安定する。
大手の先生も、この量を全部やらないとダメだと思ってはいないと思う。

 

ここからは推測の要素も多少入るが、
宿題の量が少なくて不満な人と、宿題の量が多くて不満な人の、
どちらの成績が良くて、どちらが大手塾にとって大切か、
ということになるのではないかと思う。
宿題が少ないから他に転塾します!
なんて成績優秀な家庭に言われたら困るから、
不満の出ない量を最初から課しているのだと思う。
また、多くの宿題を出しておけば、
それをこなせなかった子が不合格になったとしても大義名分が立つ。