一石を投じてみる

サーパスのホームページ、「塾の紹介」欄にも書いている通り、
中学受験では、「合格できればどこでもいい」という方がほとんどいない。

実際、偏差値60以下の学校は受けさせないというご家庭や、
偏差値の低い学校に進学するくらいなら公立に進学させるという方、
あるいは、そもそも希望の学校に合格する見込みがないなら、
塾通い自体をやめて、高校受験に切り替えるという方…もいる。

中学が義務教育で、地元に公立中学がある以上、
わざわざ受験までして、行きたくない学校に進学する必要は無い。
だから、上に書いたようなことは、中学受験の世界では、
別に不思議なことでもなんでもない。
その判断は尊重されるものだと思う。

 

ただ、今日はそこに一石を投じてみたい。

もちろん、経済的な理由で、国立や公立の中高一貫校でないと…
という場合があるので、受験校や進学先に条件が付くことはありえる。
そしてまた、中学受験は子どもにとっての当然の権利ではないので、
もし子どもが頑張ろうとしないのであれば、そこに条件を付けるのも仕方ない。

だが、頑張っている子が、偏差値や学力を理由に条件をつけられてしまうのは、
その子の立場になって考えると、とてもつらいだろうと思う。
できるようになりたくて、御両親に褒められたくて、喜ばせたくて、
一生懸命やっているのに、結果にうまくつながらないとき、
(一生懸命やっているように見えなくても、本人は一生懸命だったりする。)
そんな成績ならやめてもいいんだよ?って声をかけられたら…。
頑張りが足りない、才能がない、向いてない、この子には早すぎた…

こんなこと言われたら、きついだろうなぁ。自分のことを嫌いになるかもしれない。

 

そしてもう1つ。
子どもには結果を先読みせず、できるかどうかわからなくても、
まずやってみる!というのが大切なんじゃないか、と僕は思っているが、
受かりそうなら続けさせて、受からなそうならやめさせるというのは、
なんだか真逆の方向に行っちゃうんじゃないかなぁ…とか、
親御さんの指示待ちになっちゃうんじゃないかなぁ…
と、そんなことを思う。