麻布の自由

「自由」には「責任」がついてまわる。よく使われる言い回し。
「無責任」な「自由」は、ただの迷惑。
「自由」をはき違えるような人には、「自由」を与えると危険である。
そう言われるのは当然だと思う。

「自由」な校風だと言われる麻布でも、
しばしば、その「自由」を間違った方向で謳歌する生徒が現れる。
今の時代は、問題をおこせば、すぐにネットニュースになる。
すると、やっていいことといけないことの区別もつかないのか!
という至極当然の書き込みが溢れ、該当生徒は退学にせよ!という声も上がる。

まぁ、この反応が普通だと思う。
退学にするかどうか(処分の方法)までを、
全く無関係な人が声高に叫んだり、煽ったりすることには違和感もあるが、
人様に多大な迷惑をかけたのなら、中学生や高校生であっても、
その「責任」として、罰を与えよ!と言われてしまうのは仕方がない、
と思う。

 

突然、以下のブログを紹介したい。
https://ameblo.jp/toshimasaota/entry-12311354971.html

上のブログは、麻布出身のおおたとしまささんが書かれたものだが、
このブログの後半、<おまけ>の部分が麻布らしい。
もちろん、この学校、この先生の対応には賛否両論あると思う。
今の時代なら特に、否定的な意見の方が多いかもしれない。
この方法が絶対に正しいなんて、僕も言えない。

しかし、この時この先生は、最後まで生徒の味方をした。
そして、こんな問題が起きてもなお、
麻布は「自由」(な校風)をやめず、「管理」「統制」に向かおうとしなかった。
「自由」を与えておいて、それをはき違えた人からは「自由」を剥奪し、
「責任」を取らせる、といった方法は、割と一般的であると思うが、
そこには「自由」を与えた人の「責任」は感じられない。
確かに先生の対応に、否定的な意見はたくさんあるかもしれない。
だが僕は、先生の中に「責任」感や「覚悟」を感じられる。
これが麻布なのだと思う。