いい意味で欲張らないことが大事

小学生は、入試が近づいてきたのを身近に感じられるまで、
結構な時間がかかる。ウソだと思うかもしれないが、
今頃になって、ようやく入試が近いことに気付いた子もいたりする。

もちろん、前々から真面目に準備してきた子だって、
この時期は不安になるし、焦って当然である。
「これもできていない」「あれもやらなきゃ」「そんなの知らなかった」
と、軽くパニックになることもある。
何から手をつけていいかわからなくなる。

 

だからこそ!優先順位をつけた方がいいよね。
不安なもの全部を、今から頑張ってあと数日でできるようになるなら、
多分もっと前からとっくにできるようになっていたと思う。
今になってこんなに焦ってないと思う。

そういうわけで、言い方は冷たく聞こえてしまうかもしれないけれど、
できないものはできないでいいよ。
っていうか、そんなすぐにできるようになるなら、みんな苦労してないから!

こんなことを言うと、「でも、そこが(入試に)出たらどうするんですか?」
なんてことを聞かれる。毎年の話。
そりゃ出るかもしれないよ。でも、出ないかもしれないし、
今から中途半端に勉強したところで、できるようにならないかもしれないよね。
少なくとも不安な気持ちで形式上終わらせただけのものや、
焦って雑に取り組んだものが、点数に繋がる可能性はとっても低い。

 

だったら、落ち着いてやれば簡単なのに、テストだとよく間違えちゃう問題や、
問題をよく読んでなくてミスしちゃう問題、あるいは、
頑張ったらギリギリ解けそうな問題に時間を使った方がいいと思わない?
あるいは、解けるけれど時間がかかり過ぎちゃう問題を、もっと速く解く練習とか、
そういう方が、点数が上がりそうじゃない?

そもそもの話になるけれど、勉強って、どこまでいってもそういうもんなんだよ。
アシンシュタインも言っているじゃないか。
「学べば学ぶほど、自分が何も知らないということがわかるようになる。」
って。学問に終わりは無いのだよ。

 

だから、今やるべきは、目の前の問題、課題に集中すること。
目移りせずに、1問1問きちんとやること。
1,単純作業は、できるだけ速く、正確に!
2、思考系の問題は、どれだけ深く考えられるか。
どちらも手を動かすことが必須だけど、焦ってると、どっちもできるようにならない。
目の前にある、そのたった1問でも、
意識の持ち方と取り組み方でレベルは上げられるよ。