料理教室に通って、ハンバーグの作り方を教わるとする。
では、先生が「タマネギをみじん切りにしましょう!」と言ったのに、
タマネギを一口大の大きさに切るだろうか?
先生が「お肉と卵をボウルに入れて、粘り気が出るまでこねて!」と言ったのに、
卵を入れずに混ぜ始めるだろうか?二、三度こねただけで終わりにするだろうか?
まぁ、確かに「焼くときは中火で」みたいな指示については少しわかりにくいが、
(弱めの中火などと言われたら、僕もよくわからない。)
それでも強火で焼くとか、弱火で焼くことは多分ないと思う。
要は、ハンバーグを美味しく作れるようになりたいのであれば、
先生の言う通り、指示通りにして、そこに独自性など、まずは出さない方がよい。
先生と同じものを一旦作れるように、真似すること、再現することを意識すべきである。
だが、こと勉強に関しては、先生の指示通りに再現することが、
どうやらとても難しいらしい。(気持ちとして)反抗したいわけでもないようだが、
説明をちゃんと聞かない。最後まで聞かない。勝手に手順を変える。省略する・・・
と、態度だけで判断するなら、まさしく反抗的な態度を取る子がいる。
よく、学力を伸ばすには「素直さ」が大事と言われるが、
指示通りに再現しようとする子は、それだけで学力を伸ばすことが可能になるし、
再現できない子は、どんなに時間をかけようとも学力を伸ばすのが難しい。
ハンバーグのたとえを考えてもらえたら、すぐにわかると思うけれど、
タマネギを細かく切ることを面倒くさがって、一口大に切っていたら・・・
あるいは、卵を入れずにお肉をこねていたら・・・ハンバーグはできない。
また別の例であるが、ご飯を食べるときに
「お茶碗に(利き手じゃない方の)手を添えて!」と注意されたことがあると思う。
一般的に、そうしない人はお行儀が悪いと言われるが、
じゃぁ、その人の親がそういった注意を子どもに一切してこなかったかというと、
おそらくそんなこともないと思う。むしろ、言い続けてきたかもしれない。
だが、それでも手を添えない人がいる。大人にもいる。
なぜ?アホだから?
いや、そういうことではないと思う。
ただただ面倒くさい(手を添えなくても食べられるから必要ない)と思っているだけか、
お行儀なんて知ったこっちゃないし、どうでもいいし・・・と思っているかで、
注意をムーディーに(右から左に)受け流すから、直らないのだと思う。
気をつける気がないのだから、直らないのは当たり前であるし、
当の本人もそれでいいと思っている(直そうとまでは思っていない)のだから、
これはアホなのではなくて、そうなるべくしてなっている話なのだと思う。
(ホワイトボードに)黒ペンで板書するときと、他の色のペンで板書するときがある。
当然、こちらは意図をもって使い分けているわけだが、
なぜか全て黒で書き写す子がいる。(全て赤で書き写す子までいる!!!)
何色で写そうが僕の勝手!写せばいいんでしょ!と思っているのだろう。
だが、1つ1つは小さいことだが、そういうことを大切にするのとしないのとでは、
成長の度合いもスピードも違ってくる。