夏が終わってしまったと焦っている人へ②

少々、話は飛ぶ。


浅野の説明会のときに来てくださった徳山先生は化学の先生であるが、
徳山先生は、「中学入試の化学や物理は対策がしやすい」と言う。
理科を苦手とする子には、一見響かない言葉のようにも聞こえるが、
先生の言わんとするところは、こうである。
「中学の入試問題は、基本的に小学校の教科書をもとに作成する。
その教科書において、生物や地学に充てられたページ数と比べて、
物理や化学のページはとても少ない。つまり、出題できる問題が限られている。
だから、きちんと対策したらどうってことはない。」
と、こういうことなのである。

まぁ、そう言われても、全然納得いかないと理科嫌いの人は思うかもしれない。
だが、例えば、力学を苦手とする子の手の動きを見ていると、
先生が指示した通りに解いていない子がやっぱり多い。
要するに、「きちんと対策したら」の『きちんと』をやっていないのだ。
その手順(指示)を守るだけで、正解率は上がる。
しかし、指示通り解いたら正解できた!という成功体験を積ませても、
目を離すとまた指示を守らずに解こうとする。
手を動かさず、問題を眺めているだけで、なんとなくこんな感じかな?と、
適当な答えを書き入れたりする。もう、体に染みついたクセなのだ。

 

このクセをどうにか正すことができたら、
すなわち、面倒くさがらずに細部まで気をつかえるようになれたら、
そこから学力が伸び始める。
逆に言えば、それが直らないうちは、勉強時間や量を増やしたところで、
同じところ(学力)に留まり続けるはずである。

 

「この夏、頑張ったのにな。」
「お出かけも我慢して、結構長い時間机に向かったのに。」
「相当な量、やったと思う。」
それなのに…と思っている子はたくさんいることと思う。

で、そういう頑張った子たちに一言!
「正しいやり方で勉強していたなら大丈夫!
もうちょっと経ってから結果は出始める!」
「だけど、もし正しいやり方でやっていなかったなら、
すなわち、指示を守らずに時間と量だけ増やしていたなら、
いつまで待っても結果は出ない。意識とやり方を変えなきゃだよ!」