情報も口コミも少ない。
宣伝活動も活発にやっていない。
入塾説明会すらやっていない。
だから、どうしたって、サーパスは塾選びの最初の選択肢にはなりにくい。
しかもこれは誰のせいでもなく、サーパス自身に原因があるのだけれど、
だが、そうだとわかっている上でなお、
「スタートから来てほしい!』と思っている。
いや、思っているというよりも、切に願っている。
いまどき、共働き家庭は珍しくないが、
小学校の低学年から塾に通わせている御家庭でも、
実は、その時期から塾に通わないといけないと思っているわけではなくて、
週1、2回預かってもらう感覚で、塾に通わせていることもあると思う。
学童にいるよりは勉強するだろうと、そうお考えなのかもしれない。
だが、今日はそこに一石を投じたい。
小学校低学年からの塾選びをする際に、適当に決める人はいないだろうけれど、
まだ低学年だし…ということで、ちょっとだけ、
ほんのちょっとだけ、勢いで雑な判断をしてはいないだろうか。
例えば、低学年のうちは月々の費用が安い。通う日数が少ない。
他の習い事と曜日が被らない。
塾名が有名である。お友達が通っている。実績がある…
と、こういう条件もそれぞれ大事であって、
それをもとに通塾させるかどうかを判断されると思うけれど、
ここに挙げた条件で決めてしまうのは、危険かもしれない。
今現在、いや、数年前からであるが、中学受験業界では、
異常なほどのカリキュラム前倒しが進んでいるのだが、この前倒しは、
ごくごく一部の聡明な子どもにとっては、刺激があって良いと思うけれど、
大多数の子どもにとっては、理解の伴っていない、
解法をただただおぼえるだけといった、パターン学習になる可能性がある。
低学年から入塾しておかないと、
後になってからでは入れなくなる塾もあるようだから、
とりあえず入塾させておこう!という感覚もわからなくはないが、
子どものタイプによっては、通った塾によって、
逆に伸びなくなってしまうこともある。
そもそも、異常な先取り自体が問題だと思う。
小学生に限らず、人によって伸びる時期は違う。
抽象的な概念を理解して受け入れられる時期が違う。それなのに、
週末のテストで点数を取らないといけない!と、理解の追いついていない子に
「そういうものだからおぼえなさい!」とやってしまうと、
考える習慣のないまま、高学年になってしまう。
考えることなく、おぼえることで乗り切る癖がつくとか、
理解して身に着けることよりも、課題を終わらせること自体が優先されるとか、
(週末の)テストで点数を取ることが目的となってしまうとか、
そういう癖がついてしまうと、カリキュラムが全部終わった後、
いよいよ受験勉強を本格的に始めるというタイミングで、
「あんなにやったのに、何も残ってないの…?」と、途方に暮れることになる。