やらせなきゃよかった?

そしてまた、親御さんにも、
「やらせなきゃよかった」という感想では終わって欲しくないと思う。

 

「やらせなきゃよかった」という感想には、違和感がある。
よく、ウチの子は「幼いから」とか「勉強好きじゃないから」とか、
だから、「中学受験には向かない」「早すぎる」
と結論づけてしまう方がいらっしゃる。
「ウチの子には競争は合わない」こんな風に思う方もいらっしゃる。

だけど、幼いことも、勉強をそこまで好きじゃないことも知った上で、
我が子の将来を案じて、だからこそなるべく良い環境を…と考えて、
中学受験するという選択肢を考慮に入れたのではなかったのだろうか。

そしてまた、受験には他人との競争という側面が、確かにあるけれど、
考え方を変えれば、違う側面はいくらでもある。

好きな科目を、好きなだけ勉強できるという機会。
嫌いなもの苦手なものに、頑張って立ち向かう機会。
学ぶことの面白さを知る機会。
結果の保証されていないものにチャレンジする機会。
勉強習慣を確立する機会。自律、自立に向かう機会。

他にもいくらでも考えられると思うが、どれ1つとっても、
「やらせなきゃよかった」と思うものは無いのではないか。
むしろ、どれか1つでもできるようになったら、
十分、やった価値のあることなのではないか。

 

つまり、「やらせなきゃよかった」という感想を抱くときは、
そういう初心を見失って、間違った情報やノイズに惑わされ、
振り回されているときかもしれない。

繰り返しになるが、受験勉強そのものに問題があったのではないと思う。

 

最後に、人によって感じ方、捉え方は違うだろうから、
これは僕の個人的な意見だけれど、もし僕が子どもなら、
なんだかんだと紆余曲折ありながらも、一生懸命勉強してきたのに、
「やらせなきゃよかった」などと言われたら、
(結果よりも)そっちの方がキツイと感じると思う。