できる子の姿勢

国語ができるかどうかは、テスト中の様子(姿勢など)でもある程度わかる。
いわゆる国語のできる子は、本文を読んでいる最中も、
利き手には鉛筆(またはシャーペンや蛍光ペン)がしっかりと握られていて、
ペン先で文章をなぞりながら読むことが多い。
そして、気になる語句を〇で囲ったり、重要そうだと感じた文に線を引いたりする。
本文に書き込むことがあるため、利き手じゃない方の手は、
しっかりとテスト用紙をおさえている。

逆に、国語のできない子は、読むときに鉛筆など手にはしない。
当然、本文に線を引くことが無いわけなので、テスト用紙をおさえたりもしない。
もっとひどい場合は、漫画本でも読むかのように、問題用紙を立てて読んだり、
机の上に頭を乗せて、だらけた姿勢で読んだりする。
読みながら髪の毛をいじったり、足をバタバタさせたりするのも、
できない子に多い特徴であると思う。

だらけた姿勢でやろうが、足をバタバタさせようが、良い点数を取れるなら、
それがその人のスタイルなのかもしれないが、そうは言っても
テストの時に、初見で文意を掴めるようにするためには、
グッと問題文に入り込む(集中する)必要があると思う。
真剣に解こうと思えば(良い点数を取りたいと思えば)、
自然と、前のめりの姿勢になっていくものなんじゃなかろうか。

しかし、こういうことは、テストの時だけやろうとしてもできない。
普段から、そういう練習をしておかないと、うまくいかない。
テスト監督をしていると、テスト中にもかかわらず、やたらと目が合う子がいる。
座席の後ろから静かに近づいても、こういう子はなぜかちゃんと気づく。
テスト中に遠くをぼんやり眺めている子もいれば、
顔は問題用紙の方を向いているものの、目の焦点が合っていない子もいる。
テストなのだから、その子なりに頑張ろうと思ってはいたのだろうけれど、
グッと入り込むことができないのだ。

 

また、解くのが遅い子、処理スピードの遅い子の中に、
この「グッと入り込む」ことができず、謎の小休止の多い子がいる。
時間で言えば、ほんの数秒のことではあるのだけれど、
一問解いては小休止、次の一問を解いた後もまた小休止…と、
問題と問題の間に、いちいち顔を上げる。
遊泳中、疲れてくると、(酸素が足りなくなって)
息継ぎする(水面に出てくる)回数が増えるが、あれと似ている。
25m息継ぎ無しである必要はないけれど、1mおきに息継ぎしていたら、
そりゃなかなか進まないよね!

 

普段から、勉強の姿勢を意識してみるといい。
ちょっと顔を上げるのを我慢してみるとか、
それだけでも何かが変わるはずだ。