子どもはよく「全くわからない」「全然できない」と言う。
大人からすると、「全く」とか「全然」と言われると、
何もかもわかっていないゼロの状態なのかと心配になるけれど、
子どものそれは、ゼロを意味していないことがほとんどである。
(途中の)あるところまではできているが、最後までできないときに、
イライラして我慢が効かなくなって、「全然できない!」と言っているように思う。
もちろん、この途中までのできているところには、人によって差がある。
もう80%くらいまで本当はできていて、仕上げだけうまくいかないのか、
まだ50%くらいなのか、それとも10、20%なのか、そこには差がある。
ただ、いずれもゼロではないとすると、そのせっかくできているところさえも、
我慢し切れずに放り出す癖(性格)は、変えていけるといい。
やけになっても良いことはない。
この我慢のきかない姿勢のうちは、たまたま1回でできたときがあっても、
それが次に繋がらない。成功体験にならない。
次にやったときに1回でできなければ、「できなくなった」「全部忘れた」
となり、しまいには「どうせできない」「僕はバカなんだ」みたいなことになる。
隣について懇切丁寧に教えたり、ヒントを出したり励まし続けたりすれば、
粘り強く、我慢強く、取り組める子もいるかもしれない。
だが、僕の拙い経験で言えば、これにも限界が来ることが多い。
隣についているときは頑張れているけれど、
一人では頑張れない、頑張ろうとしない子がむしろ量産されたりする。
だから、どこかで乗り越えてほしいと思っている。
できることなら、大きくなる前に乗り越えられると、後が楽だと思う。
全部を一人で乗り越えろと言っているのではない。
ちゃんと見(守っ)ているし、どうしてものときは手を貸すから、
失敗を恐れずに、じっくりと取り組んでほしいと思っている。
ちなみに、家庭でお父さんやお母さんがサポートする形で乗り越えられるなら、
それもいいと思う。ただ、これが案外難しい(はずである)。
教え過ぎになったり、手の引きどきがわからなくなったりすると思う。
とにかく、わかっていること、できていることを放り出さずに、
与えられた条件をしっかり理解しようとし、思考を止めないこと。
手を動かし続けて、諦めないこと。
やってみて間違えたとしても、それは問題ない。
ただし、間違えていいからといって、適当にやるのは違う。
この塩梅を感覚としてつかめるようになったら、
それだけでも小学生の勉強はうまくいったと言える。
