浅野・サレジオ合同説明会中、参加された方からの質問に答える形で、
『中学入学までに「英語」をどの程度学習しておくべきか』について、
両校の見解を聞くことができました。
浅野では、入学前の課題として、アルファベットの書き取りなど、
多少の課題を出すようになったそうですが、
それでも、両校とも「特別な対策は必要ない」と考えているそうです。
むしろ、小学校で英語を扱うようになってから、
「英語に苦手意識のある子、英語嫌いな子が増えて困っている」
とのことでした。(他の学校の先生からも同じ話を聞きました。)
すなわち、小学校で英語を学習しなかったかつては、
中学で初めて英語を教われることを楽しみにしていた子がいたのに、
今は、対策を取ったことで、プラスではなくマイナスからのスタートになっている。
と、本末転倒な状況になっているというのです。
(これは説明会の後に聞いた話ですが)
もちろん、突き抜けて英語ができるなら、それは良いことです。
好きで(英語を)やっているなら、それも良いのです。
問題は、中途半端に、どちらかというと無理やり英語に触れさせたことで、
苦手意識を持ったり、嫌いになったりしている子が増えているという現状です。
それならばむしろ、やらないでおいてくれた方がいい!
国語や算数を一生懸命やっておいてくれた方がいい!
というのが、両校の見解でした。
ちなみに、今現在の公立中学での「英語」教育は私立と真逆で、
小学校での「英語」の授業を前提とした授業なのだそうです。
そしてこの前提というのが、なかなか難しい事態でして、
一例としては、小学校では英単語をおぼえさせるような授業をしていないのに、
中学校では、その英単語の意味も綴りも習った前提で、授業が進むようなのです。
ですから、冒頭の『中学入学までに「英語」をどの程度学習しておくべきか』
に対する回答は、「私立については必要ない!」
(「むしろ公立で必要である」)ということなのでしょう。
なんとも不思議な状況です。