ひとの、ひとの、ひとの話を聞け~

英単語をおぼえる時に、単語帳を使うというのは一般的だ。
昔なら、「でる単」。その後は「ターゲット」。今なら「Duo」になるのかな。
赤いシートで覆ったり、ページ半分を折り曲げたりしながら、
単語帳を広げている学生を、電車内でもよく見かける。

通学時間を有効に使うという意味では、いい心がけだけれど、
本当は見ているだけでは、なかなかおぼえられない。
やはり暗記には、何度も書くのが有効だろう。
また、声に出して発音するのもいい。
その自分の声を録音して、何回も聞くと、さらに良いそうだ。

しかし、それだけやっても、単語帳だけでおぼえた単語は、
長文を読む時には意味をど忘れすることが多い。(←賛同してくれる人は多いと思う。)
結局、単語帳だけでおぼえたものは、活きた知識になりにくい、
ということなのだろうと思う。

で、ここからが本題。これは、英単語だけの話ではないと思う。
例えば、国語の漢字もそう。(社会や理科にも共通する部分はあると思う。)
見ているだけで勉強しているつもりの人は、まぁ論外。
書いておぼえようとしているなら、見ているだけの人より、はるかにマシだけれど、
漢字の、その単語しかおぼえていないと、
例えば同音異義語、同訓異義語で文意に合わない漢字を書いてしまうのではないか。
意味も考えずに、読みだけを頼りに、当て字を書くのではないか。

だから、例文と一緒におぼえようとしてみる。
どうしても億劫で、例文まで書くのは嫌!というなら、
書くのは漢字だけでも、例文を声に出して読みながら漢字を書くなど、
そういう工夫をしてみると、忘れにくくなるのではないか。

 

と、こんなことを話したところで、
書くのはめんどうだ!とか、声に出すのは恥ずかしい!とか、
なんやかんや理由をつけて、こういうアドバイスを聞かない人は多い。
そんなことをしなくても、暗記で苦労したことがないという才能の持ち主ならいい。
そうでないなら、アドバイスを聞かないことで、
うまく伸びない自分がいることに気づいた方がいい。
素直に、謙虚に、やってみた方がいい。