成長とは

僕は、こうして勉強を教える仕事をしているから、
勉強習慣をつけた方がいいですよ!と、父母会や面談でお話ししている。
だから、普段そのように言っている人間が、
「勉強習慣が大事と言われてもね」なんてブログを書くと、
どっちやねん!とか、二枚舌か!と思われるかもしれない。

だが、学力を伸ばすための仕事に就いている僕らですら、
一通りの方法(理想)だけで、子どもの指導に当たっているわけではなくて、
一手目がまだ難しそうなら、二手目、三手目を用意しておくし、
状況によっては、用意していた方法を全て白紙に戻して、
改めて、そこで別の方法を考えるのである。
柔軟さと思い切りが、見守る方には必要になると思う。

 

例えば、学校から帰ってきたら、まずは遊びに行きたいタイプもいるだろう。
帰ってきたら勉強する!と約束していたとしても、こういうタイプは、
いざ遊んで帰ってきてご飯を食べたら、もう眠い!と、きっと言い出すはずだ。

勉強はできるようになりたいけれど、遊びを我慢してまで勉強するのは…
という人のために、じゃぁ、朝のうちに!あるいは、遊びに行く前に
勉強しておいたら?と、アドバイスをすると、今度は、
「いや、朝も早く起きられない」「今日はもう友達が待っているから…」
と、こんなやり取りになる。

朝は起きられない。遊びにも行きたい。遊んで帰ってきたら眠くなる。
でも、勉強もできるようになりたい…
そんな都合のいい話があるわけなかろ!と、大人は思うだろうけれど、
甘いもの大好き。炭水化物も好き。お酒も大好き!
でも痩せたい!って言っている大人だっているわけだから… (;^ω^)

もう痩せなくていい!ではなく、できる範囲で痩せたい!と思うのと同じように、
もう勉強なんてできなくていい!とか言い出しているわけではなくて、
勉強もできるようになりたい!と一応思っているのだ。

 

だから、できる範囲でまずは頑張ってみればいい!
そして、もっと欲が出てきたら、あともう少し頑張ってみるとか、
頑張り方を工夫したらいい。

自分の学力よりもレベルの高い学校に通いたいなら、
いずれは、そうであるべき方法で勉強に向かう必要があるとは思う。
だけど、受験まであと1年よ!などと言われても、
11歳12歳の子からしたら、1年はこれまでの人生のおよそ10%。
そんな果てしなく先のことのために、毎日自分を律して勉強するなんて、
そう簡単にできることではない。

いきなり理想通りになんてなかなかできない。
ちょっとずつだったとしても、
理想の姿勢に近づいていこうとすること自体を、成長と考えても良いと思う。