大人と子どもは違う

毎年、秋口くらいになると、小学校が荒れているという話が耳に入ってくる。
生徒が先生に反抗して授業を妨害したり、特定の子をからかったり…。
中学受験をする子たちが、それを率先してやっていることもあるようだ。
他塾の生徒のことはわからないが、せめて自塾の生徒には、
そういうことを絶対にしないで欲しいと願う。

入試までのカウントダウンが始まるこの時期、
不安や焦り、プレッシャーが今までにも増してストレスとなる。
イライラしてしまう気持ちもわからなくはない。
しかし、イライラをぶつけられた方からしたら、たまったもんじゃない。
お父さんにイライラをぶつける話は、あまり聞かないことからも、
(最近は娘に甘いお父さんも増えているから、そうでもないかもしれないが。)
自分より弱い立場や、やり返してこない立場に矛先を向けているわけで、
それはとても卑怯で、格好悪いことだと思う。

 

だが、子どもばかりを責めるわけにはいかない。
ストレスを抱えることになった原因が、子ども自身にあるとは限らない。
むしろ、そうなってしまう原因は、周りの大人にある場合が多い。
それこそ、「ウチの子に限って…」などと、現実を見ないでいると、
もっと大変なことになるかもしれない。

 

さらに、去年今年はコロナ禍である。
大人以上に、子ども達のストレスは、計り知れない。

それ、子どもの「SOSサイン」です。 “親子ハグ” で不安やストレスを解消しよう

ここに挙げられたデータが、どこまでコロナの影響を受けてのことかは、
専門外の僕にはわからない。
しかし、全くもってコロナと無関係なデータであるとも思えない。
だから、コロナも心配ではあるし、そこへの対策も必要なのだけれど、
それ以上に、子どもたちの心の安定が保たれるには、どうしたらいいか?
ということに、もっと大人は気を配らなければいけないと思う。
もっともっと敏感になった方がいいと思う。

 

学校の休校措置、修学旅行の中止、文化祭・運動会の縮小…
オンライン授業、宿題・課題の大量配布…
今できる対策をどこも頑張ってやっているわけだけれど、
その対策は、本当に子どものことを考えて取った対策と言えるだろうか。
子どもは、高校生や大学生も含めて、もう十分我慢してきたと思う。
「みんな我慢してるんだから仕方ない」と、横並びに対策するのではなくて、
随時見直しをするとか、優先順位に変化を持たせるとか、
ガス抜きを上手にしないと、子どもが潰れてしまう。