こんな時期だから、学校は休校にすべき。
勉強の遅れは、後からでも取り返せる。
そもそも勉強なんてものは、家でもできるのだから、
学校の問題ではなくて、家庭の問題、
という意見がある。
もちろん、「勉強」と「命や健康」は秤にかけられるものではないから、
学校を休校にすることに反対はしない。
「命や健康」よりも優先するものはない!
だが、後からでも取り返せるとか、家でもできるとか、家庭の問題とか…
そういう意見については、すぐには賛成しかねる。
「命や健康」と比べれば「勉強」なんてものは…
という話であるのは百も承知なので、
言葉じりだけをとらえて、どうこう言うのも不細工だけれど…。
自分一人で勉強できる子や、勉強を教えられる親が、
一人で勉強できない(または身に着かない勉強をしてしまう)子や、
勉強を教えられない親に対して、安易に「家でもできる」「家庭の問題」
と言っているようで、なんとなく、マウンティングのようなものを感じてしまう。
80年くらいある人生の中で、勉強は、その気になれば、いつでもできる!
という意見には大いに賛成だが、気付いた時には、
すでに学校の勉強についていけてなくて、
追いつきたくてもどこから手をつけていいかわからず、
どうしたらいいかもわからず。
それで勉強を諦める人が世の中にどれだけいるか。
そんな人のことは知らない!と言う人もいるのかもしれないが、
少なくとも公教育というものは、
勉強を一人でできないような人のためにもあるはずで。
だから、今、休校という措置を取るのは当然だと思うけれど、
それで終わりにするのでは、結果的に「そんな人のことは知らない!」
というのと同じになりはしないか?と、そんなことを思う。
このブログは、誰かを批判するためのものではない。
少なくとも学校の先生も、従うしかない苦渋の選択だったのだと思う。
学校も映像配信を取り入れればいいのに!という意見ももっともだと思うが、
それを取り入れない理由は、学校のフットワークが鈍いということではなく、
それ(映像授業)だけでは勉強できない子がいることや、そもそも
パソコンなどを持っていない(使いこなせない)人がいることへの
配慮などの理由もきっとあるのだと思う。
こんな時期だから、そんなこと言ってられない!というのもわかるけれど、
こんな時期だから、格差がついても仕方ないというのは違うと思う。
今すぐどうこうできないのはもちろんだけれど、
こんな時期だからこそ、思いやりのある視点で考えて欲しい。