塾の先生は、生徒の学力と成績を伸ばさないといけない。
どんな生徒であっても、お預かりした以上、伸ばさないといけない。
話の聞けない生徒なら、話を聞けるようにしなくてはならないし、
ヤル気の無い生徒なら、ヤル気にさせなければならない。
学力や成績を伸ばす以前の問題があるなら、それも解決しないといけない。
それを、「本人次第ですね。」なんて一言で片づけて、
何も手を打たなかったら、何のための先生か、ということになるだろう。
が、それは先生側の話であって、
それと同じことを生徒が考えていたら、それは間違っている。
ふんぞり返って、「僕をヤル気にさせてみたまえ!」
などと思っているような人がいたとしたら、その人は残念ながら伸びない。
「僕は客だぞ!」「こっちが選んでやってるんだ!」という態度は、
人にモノを教わる態度ではない。
仮に世界一の先生に教わったとしても、その態度では伸びないのだ。
「えぇぇ?そんな子はさすがにいないでしょう?」
もちろん、小学生にそんな子はなかなかいない。
少なくともサーパスには、こんな子はいない。
だが、今のは誇張し過ぎた例であって、程度を下げたらどうだろう?
例えば、元気に挨拶のできる人は、それだけでまず好印象になる。
逆に、挨拶されたのに、返事をしなかったり、ムスッとしたりしたら、
それで印象がアップすることはないと思う。
もちろん、内気な性格で…とか、そういうお年ごろで…とか、
そういったことがあるのは理解している。
だが、それをわかった上で、それでも言おう。もし自分が先生だったら、
挨拶をきちんと元気よく返してくる子と、そうでない子の、どちらを
「伸ばしてあげたい」と思うだろうか?考えてみて欲しい。
「力になってあげたい」「なんとかしてあげたい」
と人に思わせてしまうタイプは、社会に出てからも強い。
「この人の力になりたい」「盛り立てたい」
と思われるリーダーのいる組織は、一体感があって強い。
「能力や技じゃない――その場にいる者達を次々に自分の味方につける
この海においてあの男は最も恐るべき力を持っている」
と、マリンフォード頂上決戦の時に、鷹の目がルフィのことを評していたが、
(すみません。突然『ワンピース』の話です。)
素直に、真っ直ぐに、そしてガムシャラに目標に向かって努力しつつも、
感謝の気持ち、「礼」の気持ちを持っていれば、
いつの間にか、周りが力になってくれるものだと思う。