授業直後は、記憶のゴールデンタイム!だと思っています。
受験生はいろいろな力が求められます。
読解力、語彙力、表現力、計算力・・・
その中でも記憶する力は、勉強を進める上で、最も基礎的な力のひとつだと思います。
「来週この範囲をテストするから、しっかり覚えてきてね!」
生徒からすると、来週の授業が一気にズーンとした雰囲気を帯びた時間に変わることは言うまでもないでしょう。ただ、言っている身ではありますが、こちらも冷や冷やものだったりします。それだけ、「覚えてきて」の一言には、ずっしりとした重みがあります。
テスト後に「あ、ここ覚えてたのに〜!」と嘆く生徒も多いですが、覚えていた、ということでは評価してあげられません。
覚えていて、なおかつ、正確に表現できてこそです。学年が上になるにつれて、量も増えますし、言葉や漢字も難儀なものが多くなるので、ハードルとしてはなかなか高いです。努力なくして、覚えものはできません。
しかし、こうした方がいい!という方法論は存在します。
その中でも、「時間」について、お伝えしたいと思います。時間と言っても、1時間やると20%習得するから、5時間あれば100%!!なんていう絶対的な時間の話ではありません。ここでいう時間とは、学習してから経過している時間の話です。
ドイツの心理学者のヘルマン・エビングハウスという人が提唱した「忘却曲線」というものがあります。1時間後には44%、1日後には26%、1ヶ月後には21%しか記憶は残っていないというものです。つまり、何もしなければ、授業の翌日には3割程度しか残っていないということに・・・教える側からしてみれば、まさに悲劇。[alert title=”注意”]この忘却曲線は、全く興味の持てないものを強制的に覚えさせられた場合の話です。授業に興味をもって臨んでいてくれれば、結果は大きく変わるはずです。この結果を鵜呑みには出来ませんが、苦手意識があるとこういった研究結果に近づいてしまうということにもなると思います。[/alert]
また、日本の脳科学者である篠原菊紀氏は自身の著書「脳科学が教えてくれた 覚えられる 忘れない!記憶術」で、復習は3割忘れてからがおすすめ、と言っています。(本当は1割の方が効果的だが、そんな時間はないのが現実ということで)
[sanko href=”https://www.amazon.co.jp/脳科学が教えてくれた-覚えられる-忘れない!記憶術-篠原菊紀-ebook/dp/B01A8Q2DXW” title=”脳科学が教えてくれた-覚えられる-忘れない!記憶術” site=”篠原菊紀”]
2つの説をまとめると・・・
授業が終わった直後から復習ができるか!?
これが最も効率的な記憶術ということになるのではないでしょうか?そして、これを筋トレのように、自分の血肉となるまで続けることです。1回だけでは簡単に風化してしまいます。覚えるために必要な労力を、回数や時間、ページ数などの数字ではお伝えできません。しかし、復習はすぐ始めて、確実に覚えきるまで毎日続けよう!ということは言えます。覚えものに頭を抱えているのであれば、一つの手段として実践してみてはいかがでしょうか。