塾に早く来て勉強する。
塾に残って勉強する。
授業の無い日に塾に来て勉強する。
サーパスでは、どれも可能である。
だが、これだけで勉強ができるようになるかというと、そんなわけはない。
もっというと、塾に早く来たけれど、勉強らしい勉強をしていない。
塾に遅くまで残ったけれど、友達とお喋りしていただけ。
塾の無い日に塾に来たけれど、本を読んで時間を潰した。
と、こんな行動パターンだったら、勉強は何一つはかどっていない。
「え?(塾に行って)そんなパターンあるの?」と思う親御さんもいるかもしれないが、
親から(半ば無理やり)塾で勉強してくるように言われた子の多くが、
このパターンに該当する。
もちろん、我々も何もしないわけではない。
お喋りしている子や、場の空気を乱す子には、お引き取り願うし、
本を読んでいるだけの子には、「勉強しなくていいの?」と声をかける。
だが、基本的に自習時間の扱いなので、何をやっているか、どんな風にやっているか、
については見ているが、それ以上の口出しをするわけではない。
だからこそ、その時間を有効に活用するための(各自の)目的意識が欲しい。
冒頭の3行に、「今日、何をやるかという目的意識を持って」を付けるイメージである。
すなわち、「今日、何をやるかという目的意識を持って、塾に早く来て勉強する」
と、こういった具合である。
例えば、先週の授業プリントの中に、家に帰って取り組んだら解けない問題があった。
だから今日は、その問題を質問する!質問して理解できたら、自分で解き直してみる!
解いてみて、まだ不安だったら、別の問題も解いてみる!
解いたのを最後に先生に見てもらおう!
と、こういう目的を持って塾に来ていたら、塾に来たことで間違いなく成長できる。
逆に言えば、何をしに塾に来たのかわからない状態、
例えば、なんとなく近くにあったものをカバンに突っ込んで来ただけの子だとか、
筆記用具すら忘れてきた子だとか、そういう感じでは、早く来たところで・・・である。
また、本当に自習のためだけに来るのも少しもったいない。
例えば、計算プリントを一人で黙々とやっているのが悪いとは言わないが、
どうせなら1つでも2つでも、質問するものを持ってきていた方が、
わざわざ塾に来た甲斐があるってことになるのではないか。
「目的意識を持って」と言うと、ウチの子は幼いからそんなの無理だとか、
自覚がまだ無いとか、そこまでのヤル気は無いとか、
すごく難しい話のようになってしまうけれど、
「今日やることを決めて」(塾に)来るのは、そこまで難しくないと思う。
精神的な話が難しいときには、具体化すればいい。
「この1問を聞いたらおしまい」「この1問を解けたらOK」
これならどうだろうか。