他塾の良いと思うところを勝手に書いているシリーズ第3段、
四谷大塚編であるが、四谷大塚はどんな塾であるか。
まずは、そのテキストがあまりにも有名すぎると思う。
中学受験を経験した親世代に聞いたら、おそらく全員が即答できるのではないか、
というくらい有名な『予習シリーズ』が特徴の1つである。
親世代が中学受験をした頃でいうと、四谷大塚に通っていない他塾の生徒であっても
この『予習シリーズ』を持っている率は、相当高かったはずだ。
(もちろん、今でもそういう人は一定数いると思う。)
そのくらい、当時は群を抜いて完成度の高いテキストだった。
その後、テキストは幾度となく改訂されているが、
「初期のテキストが一番使いやすかった。」と、当時のテキストを手放さずに、
今でも指導に使用している家庭教師もいる。
蛇足となるが、「え?昔の(改定前の)テキストの方がいいの?」
と、不思議に思った方もいらっしゃると思うので、少々付け加えておくと、
当時のテキストは、カラーではないし、字も小さいし、
今どきの子どもの自学には合わない。
問題の質や配列が、玄人好みだったと言った方がわかりやすいかもしれない。
さて、その『予習シリーズ』であるが、他塾や、他の出版社のテキストにも、
もちろん良いものはあるが、こと国語に関しては、令和になった今でも、
よくできているテキストであると思う。
(問題文に)選ばれている文章は、良い文章ばかりである。
子どもの読書離れが進む昨今であるが、
せめてここに載せてある文章を読み込んでもらえれば、
それだけ(問題を解かなくても)でも、十分に価値があると思う。
そして、テキスト以外のもう1つ大きな特徴としては、
大学受験予備校『東進ハイスクール』(ナガセ)の傘下に入ったことも
大きな要因なのかもしれないが、オンライン授業が他よりも充実している
ことが挙げられると思う。
家の近所に塾がない場合や、ここ数年のような状況下(コロナ禍)であれば、
こういった塾の存在は重宝されるはずだ。
自学のできる子や、精神的にオトナな子にとっては、
非常に便利なシステムであると思う。