今となっては昔のことだが、、、10年くらい前の話である。
「もうね、すっかり生意気になって。」
「あぁ言えばこう言うで、言い返してくるし。」
「本当に大変なんです!」「先生!何とか言ってやってください!」
と、お迎えにこられた6年生のお母様方3、4人から、
我が子の愚痴(?)を、たたみかけるように聞かされたことがある。
まぁ、困っていたのは本当かもしれないが、談笑ムードだったので、
「でも、反抗してくるのも可愛いでしょ?」と聞いてみたら、
「ちっとも可愛くなんてないですよ!」と言われた。
「でも、寝顔はまだまだ可愛いでしょ?」と聞くと、
「寝顔はまだ可愛いですけど・・・」と笑いながら返された。
受験するのであれば、勉強はしなくちゃいけないし、
しかも、ただ勉強してるだけでは足りなくて、点数も取らなきゃいけないけれど、
そんな点数やら偏差値やら、受かった学校やらで、
子どもの価値も、親の価値も決まらない。
やると決めたことは、やり切れる人間になってほしい、
約束を守る人になってほしい、
嘘はつかないでほしいし、ズルもしないでほしい・・・
と子どもに願う気持ちはわかるけれど、
その思いが強過ぎて子どもを追い詰めてしまうこともあると思う。
それに、そういう自分(大人)は子どもの頃どうだったのか?ってこともある。
子どもの将来のことを考えたら(親が)不安になって、
今のうちから頑張らせておかなければ・・・と、
ついつい要求がエスカレートしてしまうのだと思うけれど、
まだもうしばらくは可愛いであろう子どもの寝顔が、
成績やら偏差値やら、あるいは、
自分の意思と関係なく「本気になることを求められた」ことやらで、
苦痛に歪んだりするとしたら・・・
そんなことは、親御さんも望んでいないと思う。
学力や、生きていくための力を身につけることも大事だけれど、
大切なものを犠牲にしてまで、やらせなきゃいけないことかといえば、
そんなことを無理強いしなくったって、
心が満たされている子どもは、自分で道を切り開いていけるように思う。
いつまでも可愛いだけではいられないとわかっているけれど、
子どもの幸せを願うのは、きっとどの家庭も同じ。
そして、その子たちをお預かりする僕らも同じ。
ここで同じ方向を向いていることが、きっと強みになると思う。
