「4年生までは成績良かったのに、5年生の夏、秋過ぎた辺りから急降下・・・」
「カリキュラムテストは取れていたのに過去問で点数が取れない・・・」
こういうことは、どの塾に通っていても、どのクラスにいても、関係なくあり得る。
(それまで)成績優秀と思われていた子であっても、そうなることはある。
僕個人の意見としては、これはこれで良いことだと思う。
そりゃぁ、順風満帆にいった方が本人の気分もいいし、親も悩まなくていいが、
中学受験の勉強は、中学入試で合格するためだけのものにあらず!と考える僕からすると、
うまくいかないことに子どものうちから出会うことにも意味があるし、
その「うまくいかないこと」に直面したときに、
自分がどんな風になってしまうかを知ることにも意味があると思っている。
また、それをどうにかこうにか乗り越えられたら、ますますいい経験になると思う。
そういう意味では、「うまくいかないこと」に出会わないまま中学受験を終えたら、
その乗り越え方を知らずに中学生になるということなので、中学受験塾にいる僕からすると、
「後は頼みます」(ナナミンより)ということになって、逆に心配になるくらいである。
というわけで、成績が下がったとか、点数が取れないとか、一週間の勉強が回らないとか、
そういう悩み(壁)にぶち当たったときは、本気で「チャンス」だと思っている。
その壁はそう簡単に乗り越えられないかもしれないけれど、
だからといって、「もうこれ以上は続けられない」「向いてなかったんだ」
と、白旗を上げる前に、色々工夫してみてほしいと思う。
ここでいう「工夫」とは、闇雲に勉強時間を増やすことを指すわけではない。
怒ったり、「こんな点数ならもう辞めたら?」と脅したりするのはもってのほかだ。
うまくいっていないときに、勉強時間が足りないからだ!意識が低いからだ!
と怒ったところで、(経験的に)事態は良くならない。
もちろん、成績が下がった理由として、勉強時間が圧倒的に足りない場合もあるけれど、
怒って机に向かわせても、鬼と化した親御さんが隣についても、
それは、その子の人生にとって、良い経験にはならないと(僕は)思う。
なぜなら、中高の定期テストや大学受験のときのような、頑張った方がいいときに、
いつまでも隣に鬼がいないと頑張れないというのでは、良くないと思うからだ。
