6年生に、ようやく「自覚」の意識を感じられるようになってきた。
「受かりたい」とは前々から思っていたようだが、夏なんて(自覚は)全然で、
秋になってもまだまだ白昼夢の真っ只中。
「いつかどうにかなる」「そのうち力が着く(はず)」と、信じて(願って)いるだけで、
(勉強の時間はとっていたかもしれないが)中身が伴ってはいなかった。
ここには、少年漫画(アニメ)なんかも一役かってしまっているのかもしれない。
ワンピースでも何でもそうなのだが、戦いの最中、何度も絶望的に負けかけるが、
なぜか、特に理由もなく、そこから覚醒して大逆転勝利を収める。
子どもは、「正義は勝つんだ」と思っているかもしれないが、
正義が自分にあるとは限らない。
夏や秋の時点では、「復習してる?」と聞くと
「してるよ!」と逆ギレする勢いで答えてきていた子たちが、
最近は神妙な面持ちで、
「○○をもう一度やり直したいのでプリントをください!」と相談に来る。
「この問題、もう一回教えてください」と質問に来る。
もちろん、これまでだって復習をしていなかったわけではないだろう。
だが、今までの取り組みは甘かったんだと自分でも気づけるようになったんだと思う。
わかったフリとまでは言わないが、なんとなくわかった気になって放置していたところ、
大体、こういうところは「応用問題」ではなくて、「基本中の基本」であるのだが、
基本だからこそ、改まっては聞きにくい、質問するのは恥ずかしい・・・
と思っていたのを乗り越えて聞きにくる。
こういう行動が見られるようになった。
「自覚」の一切伴っていない勉強を重ねるよりは、
この「自覚」が芽生えてからの勉強の方が伸びる。
私たちは、この「自覚」のために様々な手を打ち、声をかけてきたわけで、
ここからが本当の勝負だ。
大人は、もうあと1ヶ月しかない!と焦る。
だが、ここで焦らせたり不安を煽ったりしたら、今まで打ってきた布石が役に立たない。
充実したラスト1ヶ月を過ごせるように、体調と精神状態を健康に保ってほしい。