さて、サーパスのクラス分けで、特に5年生の後半あたりから
基準の1つに加えているものがある。
それは、その子が志望する学校(の問題の難しさ)のレベルである。
ちなみに、ここでいう志望校のレベルとは、偏差値のことではない。
偏差値が高くても、問題自体は難しくない学校もあるし、
偏差値が高くなくても、問題の難しい学校は存在する。
また、同じように難しい入試問題でも、
神奈川県の学校と東京都の学校では難しさの質が違う。
ここに、問題の難しい学校を志望しているが、
現段階で、そのレベルに全く達していない子がいたとする。
テストの成績でクラス分けをしたら、上のクラスにはおけない。
だが、その志望校の問題を解けるようにするには、
上のクラスの授業内容が必要である。
こういう状況はどこにでもあると思うが、
普通は、現段階での実力が足りないのだから、下のクラスにいるしかなくて、
結果として、受験勉強の途中で志望校の変更をすることが多いと思う。
(第一志望を受けられるだけで成功と言われる理由がこれである。)
では、サーパスでは、こういう子をどうするか。
もちろん、第一志望だ!とは言うけれども、姿勢がそれに見合っていない子、
例えば、授業中の集中力が欠けているとか、指示を守らないとか、
忘れ物が多いとか、勉強している友達が近くにいてもお喋りしちゃうとか、
そういう子については、その時点でどうこうしてはあげられない。
だが、授業中は集中して話を聞き、指示を一生懸命に守り、
休み時間にも自習したり質問に来たり…という子なら、
あるいは、もう力は着いてきているのに、
自分に自信が無さ過ぎて、それを発揮できないでいる子なら、
なんとか力になってやりたい!と思うのが人情である。
もちろん、前回のブログで書いた通り、上のクラスにいれば、
その授業内で理解しきれないことが増えるだろう。
自分のできない部分がなお一層目につき、さらに自信を失うかもしれない。
ついていけないと不安になるかもしれない。
もう無理かも…と心折れそうになることもあるかもしれない。
それでも、憧れの第一志望に行きたい!と頑張ろうとする子なら、
クラスを上にすることがサーパスではある。
実際、テストの点数が悪かったのに、クラスが上がったとか、下がらなかったとか、
そういう経験のある人は、卒業生にも多いはずだ。
この方法も良いことばかりではなくて、諸刃の剣のところもあるのだが、
「まさか、〇〇に受かるとは思ってなかった!」
という喜びの言葉をいただくことがサーパスで多いのは、
このイレギュラーなクラス分けによる部分もあると思う。