偏差値だけでははかれない②

進学校の中には、大学といえば、東大か京大か、医学部しかない、
と、こういう空気が蔓延していているところがある。
早慶や上智、それこそ、東工大や一橋大までもが、
下に見られるような、そういう空気である。
そんな学校あるの!?と思う人もいるかもしれないが、実際に存在する。
そこにいると、東大や京大を目指さない時点で、
引け目を感じてしまうことも少なくない。

 

だが、本来、誰もが(例えば)東大を目指さないといけないわけではない。
確かに、学ぶには最高峰の大学の1つであるが、
学部や学科によっては、違う大学に最高峰の環境が整っていることもあるし、
資格試験に受かるには、大学で対策してくれる私立の方が有利なこともある。
また、音楽や絵画のような芸術を学びたい人もいるだろうし、
スポーツを学びたい人もいるだろう。
さらには、何かを学ぶためというよりも、
ただ、就職に有利な大学を選ぶことだってあるだろうし、
そもそも、大学には行かないという選択肢だってある。

 

進学校に入ったからといって、
東大や京大のような大学を目指さなくったっていい。
引け目を感じる必要なんてない。
「可能性を広げるため」「選択肢を増やすため」に勉強してきたのに、
選択肢を狭めないといけないなんて、バカバカしい話だ。
自分のやりたいこと、進みたい道を見つけて欲しい。

 

これと同様のことが、中学受験においても起こってしまってはいないか。
受験校を偏差値だけで選んだりしてはいないか。
学校の偏差値は、その学校の価値を示す数値であるとは限らない
と、前回のブログで書いた。
偏差値が高いとダメだとか、低い方がいいとか、そういうことではない。
勉強して学力をつけたのだったら、その努力のおかげで
自分の可能性が広がり、選択肢が増えたのである。
見た目の偏差値ではなく、中身を吟味して学校選びをして欲しい。