1例として、サーパスでは毎日1枚ずつの計算プリントを課しているが、
算数が得意な子は、このプリントを大体5分で解き終える。
しかし、算数が苦手だったり、家庭学習に前向きでなかったりすると、
同じプリントに30分、下手すると1時間かかる(と聞く)。
つまり、得意な子とそうでない子で、同じ課題にかかる時間が10倍超にもなる。
その比率のままでいくと、
算数の得意な子にとって、1、2時間かかるような宿題は、
そうでない子にとっては、10~20時間かかる課題となるわけだ。
こういうときに、そのくらいの時間をかけてでも勉強しないと、
この差は埋まらない、志望校にも合格できない、
と、大人は考えるかもしれないけれど、
このような多量の課題は、そして、それを無理やりやらせようとすれば、
できるようになるどころか、むしろ、子どもを勉強嫌いにさせるかもしれない。
結果的に、子どもが勉強嫌いになって、それに付き添う親も疲れ果てて、
塾も勉強自体もやめてしまうよりは、
その子に合った質と量であった方が、できることが増えていく実感や、
達成感を持てて、勉強を楽しく思えるかもしれない。
楽しく思えていることなら、続けることは難しくない。
少々脱線するが、宿題量が多い、しかもとんでもなく多い塾がある。
以前もブログで書いたが、
一般的にいわれるところの「できる子」を暇にさせないように、
そして、その宿題が終わらない子が合格を手にできなかった場合に
責任の所在を<宿題が終わらなかったこと>にするために、
そういう理由で、とんでもない分量にしていると考えられる。
他塾のやり方について、口を挟む気は無いが、こういうときに、
「宿題はやって当たり前」「宿題はやらなければいけないもの」
というチャンネルしか親が持っていないと、子どもが潰れてしまう。
いわゆる「できる子」のために用意された分量の宿題だから、
そうでない子には、多すぎるのだ。