新4年生入塾テストを実施する理由(算数編)

先週、新4年生の入塾テストを実施した。
外向きには、入塾テストとうたっているが、
このテストの点数だけで、(入塾の)合格不合格を決めたことは、過去一度もない。

じゃぁ、テストを何のためにおこなっているのか?
と、疑問に思う人もいるかもしれない。

もちろん、9月から始めているプレスクールの習熟度を見る
といった目的もないわけではないのだが、それよりは、
テスト中の子どもの様子を見ているといった方が正確かもしれない。

 

例えば、テスト時間(40分間)フルに集中できる子がいる一方で、
テスト開始1、2分で、もう何もやらなくなる子もいる。
テスト開始10分で集中力が一旦切れたものの、しばらくして、
また突然やり始めるような子もいる。

手ごわい問題にあたったときに、何とかしようと、
色々手を動かして、試してみる子がいるかたわら、
問題文に書いてあった数字をとりあえず足してみた!みたいな
適当な答えを書いて満足の子もいる。

難しそうな問題を見ると目を輝かせる子もいれば、
計算問題しか解かない子もいるし、
1問目から順番に手をつけていって時間が足りなくなる子もいれば、
(今の)自分に解けそうな問題を探していく子もいる。

目の前のテストの世界に入り込んでいる子、
目の前のテストに取り組むことよりも、周りの子の様子が気になっちゃう子、
普段は計算ミスをしないのに、テストになるとミスを多発する子、
普段は計算ミスが多いのに、テストではほとんどミスをしなくなる子、
本当に色々なタイプがいる。
テストの点数だけを見たのでは、一人ひとりの、こういう癖や特徴はわからないが、
こういう癖や特徴を知っておいた方が、指導の仕方や、声のかけ方を工夫できる。

 

さらに付け加えると、今あげた例のように、
テスト開始1、2分で飽きちゃう子、計算問題しか解かない子であっても、
入塾をお断りすることはない。
3年生にして、すでに完成されたような子だけ入塾を認めるような塾ではない。
そういう癖や特徴があることを面談等でお伝えするのだが、
テストで点数を取れるようになるためには、
まだいくつかの(ひょっとしたら勉強以前の)課題があることを
お家の方にも共有していただければ十分である。