ワーキングメモリー

『 ばら  めがね  ひかり  まぐろ  せなか 』
まずは上の5つの単語を覚えてください。
覚えたら上に書いてある字を隠して、声に出して言ってください。
5つの単語がすべて言えるようになるまで、繰り返します。

言えるようになったところで、さぁ第1問!
『思いつく野菜の名前を10個、紙に書き出してください。(制限時間2分以内)』
書き終わったら、続いて第2問!
『最初に覚えた5つの単語を、紙に書き出してください。(制限時間2分以内)』

このテストは50点満点です。
問題1は回答数×2点、
問題2は回答数×6点でそれぞれ点数を出し、その合計点を計算しましょう。
0〜10点……低い
11〜20点……やや低い
21〜30点……普通
31〜40点……やや高い
41〜50点……とても高い

(NHKテキストviewより)

上のテストは、ワーキングメモリーをチェックするテストです。
ある1つのことをおぼえたあと、2つ目をおぼえなければならないとき、
2つ目どころか、おぼえたはずの1つ目までこんがらがって忘れてしまう
という人は、こういった訓練でも脳を鍛えられるそうです。

逆に言えば、このテストで点数が取れないとすると、
勉強がうまくまわっていかない可能性があるように思います。

複数のことを同時にできない場合、
すぐに発達障害を疑われる方がいらっしゃいますが、
この頭の使い方は、あえていうのであれば、めんどくさいんです。

おぼえるのが大変。思い出すのも大変。
あぁめんどくさい。やりたくない。
そのうち、(自分には)どうせできない。
などと諦めるようになって、できないことがほとんどです。
でも、その気になって練習すると、結構できるようになります。

なにごとも慣れです。
一度に複数のことはできない!という人でも、
例えば自転車に乗って、
ペダルをこぎながら、ハンドルを操作することはできます。
ブレーキだってかけられますし、周囲を見回すこともできます。
友達とおしゃべりしながらの運転だって平気なはずです。
まずペダルに足を乗せて!
なんていちいち考えなくてもいいくらいまで慣れたから、
複数のことを同時におこなうことができるようになったのだと思います。

慣れるまでの、転んで怪我するリスクを考えたら、
勉強よりももっとめんどくさかったかもしれないのに、
慣れたらなんのことはないのです。むしろできるようになった方が楽です。

このワーキングメモリーの力は、
脳の仕組み上、発達のピークが7〜12才だそうですから、
今まさに鍛えておくべき力というわけですね。