お問い合わせいただいた時に、割とよく聞かれるのは、
「クラス替え」の基準と、その頻度についてである。
サーパスでも、月に1回、カリキュラムテストを実施しているので、
その度に、クラス替えについて検討しているのは一応事実なのだが、
実は、「国語」と「算数」については、あまり頻繁にクラス替えをしていない。
大手塾であれば、毎週のように、クラス替えがあるかもしれない。
その基準は、おそらく週末におこなったテストの合計点数であると思う。
入試と同じく、結果が全ての、シビアな基準なのだろう。
だが、サーパスでは、賛否両論あるかもしれないが、
特に、「国語」と「算数」については、その点数だけでの判断をしていない。
もし、その判断を、テストの点数だけでするようになれば、
テスト直前に、お母さんやお父さんが子どもの横について、
詰め込みに熱心になる可能性が上がると思う。
しかし、それでは、子どもの学力は上がらない。
そんなものは、子どもの学力にお母さんお父さんの指導力が乗っかった、
ドーピングの点数でしかないと、サーパスは考えている。
また、その直前の詰め込みに慣れてしまうと、
テスト直前にお母さんお父さんに教えてもらえばいいと、
子どもが授業をおろそかにするようになる上、
カリキュラムが終了した後に、伸びにくいとも思っている。
そういうわけで、サーパスは、テストの点数よりもむしろ、
日々の授業中の様子で、子どもの学力を判断している。
だから、日々の授業にきちんとついてこられていれば、
テストの点数がうまく取れない時があったとしても、
それだけでクラスを下げたりはしない。
逆にもし、この点数だけでクラスを下げるようにしたら、
おそらく、焦って身にならない勉強を繰り返す子が増えると思う。
脊髄反射のような、よく読まない、よく考えない勉強は、できる限り排除したい。
さて、もう1つ付け加えたい。
「国語」「算数」は特に、勉強したらすぐに結果が出るという教科ではない。
比例のグラフのように、勉強量にともなって学力が上がるならわかりやすいが、
実際は、伸び始めるまでに、ちょっと、いや結構長い時間がかかる。
そして、いざ伸び始めた時には、放物線のように伸びていく。
その、伸び始めるまでの期間は、目に見える点数は出ていなくても、
グッと力をため込んでいる大切な時間なのである。
このタイミングで、クラスが上がったり下がったりを繰り返すと、
無駄に焦って、身に着かない勉強をさせることになる。これは非常に良くない。
大人の方に我慢が必要なのである。
我慢して我慢して、その子の中に今まさに伸びようとする兆しが見えた時、
「キター!」と、僕らは心の中で小躍りしている。