大人でも、あまりにキツイ仕事を休みなく続けていたり、
プレッシャーをかけ続けられたり、不当な扱いを受けていたりすれば、
そのストレスで、心を病んでしまうことはありえる。
そして、仕事に行けなくなるだけではなくて、
外にも出られなくなったり、人と顔を合わせるのがつらくなったりする。
一昔前なら、このような状態になる人のことを、
「弱い」などと言う人が多かった(今でもそう言う人はいる)が、
心の弱さとは関係が無いという研究も度々発表されている。
(今年の6月の慈恵医大の発表は記憶に新しいと思う。)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000186579.html
だから、傷ついてしまったその人は、何も悪くないという視点で、
書き続けてみる。
会社勤めをしている大人なら、
仕事に来られなくなってしまった人を見たことがあるかもしれない。
その人が、元の仕事に復帰できたかどうか存じ上げないが、戻れたとしても、
おそらく、3日とか1週間というような短期間では戻れなかったと思う。
数か月、半年、年単位になるのが、割と普通だと思う。
大人でもそうなのだ。
と、いうわけで、
「最近は怒ってないんですよ!」
と言うお母さんやお父さん!(もちろん塾や学校の先生も)
怒られ続けて、追い詰められて、深く傷ついてしまった子の
成績が振るわない、ヤル気が見えない、生気さえないという状態は、
最近は怒ってないんだから、自分のせいではない!本人の問題だ!
なんてことは無いんですよ。
人の心は、1度壊れてしまったら、そんな簡単には修復できない。
そういう精神状態で勉強を続けているだけでも、子どもは十分頑張っていると思う。
そして、勉強も調子を崩したら、復調するのには、それなりに時間がかかる。
残酷なことを言うようだが、この時期に壊れてしまっていたら、
受験までに元に戻れる保証すらない。
腫れ物扱いする必要は無いし、過保護に気をつかわなくていいけれど、
一番の味方であって欲しい人(たち)が敵に見える状態では、
安心して受験に向かうことはできない。