子育てにおいて、「人と比べる」のは良くない!と、よく言われる。
お友達やよその子と比べて、ウチの子は
「落ち着きがない」「〇〇ができない」「成績が…」
などとマイナス評価をしていると、自己肯定感が育たないという話である。
もちろん、やってはいけない、やらないようにしようと思っていても、
ついついやってしまうことはあるかもしれない。
「もうみんな座ってるよ」「一人だけお喋りしてておかしいよ」
こういうのはきっと、言わざるを得ないのだろうと思う。
今日は、こういう(言うしか)仕方のないレベルのことではなくて、
やっぱり言わない方がいい比較についての話なのだが、
最近は、この比較をしないように心がけている家庭が随分と増えたように思う。
兄弟(姉妹)に関しても、「比べないようにしている」「比べたことが無い。」
という家庭が増えた。良いことだと思う。
だが、いつまで経っても無くならないどころか、減りもしない比較がある。
親との比較である。
「自分が子どもの頃は、こんなことは簡単にできた」
「むしろ、こんなことができない子って、他にいるのだろうか」
「できないのは、やる気がないからだ。サボっているからだ」
「こんな当たり前のことができないなら、親の役目として、ちゃんとさせなければ」
「ちゃんとさせようとしても、何度言ってもできない。この子には見込みがない」
お父さんお母さんだけではなくて、時には
お祖父ちゃんお祖母ちゃんまで参加して比較を始めるケースもある。
「ウチの家系に、こんなタイプはいなかったよなぁ」なんて。
普段、家の中では、ドジで間抜けでズボラなお父さん(お母さん)に、
「子どもの頃、これはできたぞ!」と言われるのならまだしも、
子どもから見た時に、しっかりしていて、頭も良くて、
どうやってもかないっこないお父さん(お母さん)に、こんなこと言われたら、
「どうもすみません」「ダメな子ですみません」
こんな気持ちになるかもしれない。
自己肯定感とはほど遠い。