サーパスでは、おおよそ6年生の前半で全科目のカリキュラムを終了する。
ここでいうカリキュラム終了とは、
入試に出題される全範囲を一通り授業で扱ったことを意味するが、
もちろん、これで入試に向かえるということではない。
カリキュラム終了後は、すでに教えた単元を改めて復習しながら、
それぞれの単元が、入試ではどのように出題されるか
というレベルでの実戦的な練習に入っていく。
これは、どの規模の塾でも(カリキュラムが終わる時期の違いはあれど)
同じであると思う。
サーパスでは、その、カリキュラム終了後の授業予定を発表していない。
それは、年によって、というより、その時の生徒(の理解度)によって、
授業の予定を、臨機応変に変えるためである。
例えば、算数でAの授業(復習)をしたとする。サーパスの算数では、
先生が解説をして、生徒は板書を写しているだけという時間は、基本的にない。
大部分の時間は、生徒が自分自身で問題を解く時間である。
その時、クラス全員が、淀みなくスラスラと問題を解いて正解するなら、
Aについては、これ以上多くの時間を割かなくても良い(かもしれない)が、
逆に、基本問題からつまづく子が複数いれば、
その復習にはもっと時間をかけた方がいいと判断する。
予定ありきで授業をすると、こういうところで柔軟に対応できない。
予定を全く立てていないわけではないが、予定に縛られてしまうと、
弱点を知りながら、次の予定に進まなくてはいけなくなる。
予定を終わらせることが目的になってしまう。
また、少しテクニカルな話になるが、
クラスの生徒の志望校によって、頻出の問題とそうでない問題とを区別し、
必要なところに多く時間を割くということも可能になる。
要するに、その時の状況によって、
最も必要な授業を選択して、時には、二度三度と同じことを繰り返す
ということなのであるが、これは、ある意味では、
授業で一度扱ったくらいで、できるようになりはしない!
という判断でもある。
子どもの「わかった」「できた」を安易に信用するわけにはいかない。
「一度言ったらわかるでしょ!」「何でわからないの!?」
とは真逆の判断である。
と、長年、受験に携わってきた私たちが、
「一回やったくらいではできるようにならない!」
と確信を持って言っているのに、1回やっただけで、
ロクに復習もせずに、「もうできるから!(大丈夫!)」と、子どもは言う。
そんなわけ、ないよね。