20年前、30年前に中学受験した人の中には、
塾通いをスタートしたのが5年生からとか、6年生になってからとかいう人が、
結構たくさんいました。
今でも、いないことはありません。
しかし、昔と比べると、遅れてのスタートでは、だいぶきつくなりました。
理由は挙げようと思えば、いくらでも挙げられますが、
そのうち、家庭では対処しようがないものの1つに、
昔と比べてカリキュラムが前倒しになっているという理由が挙げられます。
例えば算数に関して、公立の小学校6年生で教わる授業のほとんどは、
塾では、5年生の前半までに教わります。
当然、5年生で教わることは4年生のうちに教わり終わりますので、
少なく見積もっても、1年分の前倒しがおこなわれています。
公立の小学校では教わらない内容も教わります。
中学受験を経験した子たちが、大学受験の勉強をする時に、
「中学受験の時の勉強が、そのまま役に立ってる!」と言います。
つまり、中学や高校で教わるような内容まで、学習するのが中学受験です。
こういうと、そんなに詰め込んでどうするんだ!などと言う人が出てきますが、
そうではありません。まぁ、ここを丁寧にお話ししても、
そもそも中学受験否定派の人には伝わりませんので割愛しますが、
中学受験を良い形で終えられた人が、この時の学習を振り返った時に、
マイナスのイメージを一切持たないことからも、
その価値が伝わるのではないかと思います。
とにかく、1つ前の記事でもご紹介しましたが、
5年生からの学習量は、4年生のざっと3倍です。
5年生から塾通いを始めようとすると、
量も大変ですが、内容が突然1学年分上なのです。
それでも、5年生になってから急に受験をしたくなってしまった場合がありえます。
その時、本人だけに自覚や、継続したヤル気を求めるのは酷だと思います。
せめて親御さんには、子どもの心に寄り添っていただきたいと思います。