夜空に浮かぶは有明の月。
寄り添うように輝くは明けの明星と木星。
塾からの帰り道で慣れていた暗さと
同じはずなのに、確実にいつもと違う。
それは幻想的な夜空が故か。
はたまた、受験生の行く末を案じてが故か。
これから夜が明ける。
駅へと足を進めていると、いつの間にか前日のことを思い出していた。
「このドアを超えちゃったら、もう行くしかないんだよね?明日が来なければいいのに・・・」と弱音を吐いていた子。
きっと大丈夫。
確実に力はついている。
イヤホンから流れるColdplayのViva la Vida。
勇ましく紡ぎ出されるストリングスのリズムに、心臓の鼓動が重なる。
さぁ勝負だ。
行ってこい!!
Surpassで迎える7回目の2月1日。
何度迎えても、この日の朝は特別なものです。
入試が終わると、よく周りの人間から「今年はどうだったの?」と聞かれます。
そこで、「よかったよ!」と歯切れの良い言葉を口にできたことはありません。
第1志望全員合格。
そんなのは無謀かもしれませんが、常にその気持ちで挑んできました。
第1志望合格率60%を超えたとしても、良かったの一言はとても口に出来ません。
そういった意味では、そうそう満足できることのない仕事なんだなと思い知らされます。
とある学校の応援で、自分の指導してくれた師匠とも呼べる先生にお会いしました。
そのときに、「もうベテランの域にいるんだから、頑張ってよ!」という言葉をいただきました。
まだまだ改善すべき点は尽きませんが、Surpassでは今年、8期生が受験を迎えます。
もうそんなに経つのか、という思いと同時に
気を引き締め直さないと、と律する自分もいます。
思い返してみると、自分が今こうして理科の講師をしているのも不思議なものです。
自分の中では紆余曲折、色々なことがあってここにいますが、
一言で言ってしまうと、縁ということになるかと思います。
中学時代から、なぜか人に教える機会が多かったこと。
塾業界に身を置く前に勤めていた職場で
「教えるのうまいね、分かりやすいよ。」
と言う言葉をいただいたこと。
そして、それを鵜呑みにしたこと(笑)
人生、どんなことがきっかけになるのかは分かりません。
ですが、今現在のジブンというのは、持って生まれた個性に加えて、縁の積み重ねで出来ていると思います。
Surpassで学んだことも縁だと思います。
授業内容はもちろんですが、それ以外のことも多くを学んでくれていたら幸いです。
これから出会う様々な縁、一つ一つを大事に過ごして下さい。
当たり前のことですが、師と呼べるような先生や、友達との出会いは良縁として、大事にして下さい。
逆に、自分とは違った感性の持ち主との出会いもあるはずです。
それも大事な縁です。
中学受験塾Surpassとしての縁は、中学準備講座でひとまず終了となります。
ですが、Surpassの魅力は卒業しても続いていく縁にもあると思っています。
受験生ではなく、OB・OGの視点からSurpassを体験してもらえると、また違った発見があるかと思います!
また、こちらも縁を重ねた卒業生から貪欲に吸収して、次代の受験生につなげていきたいと思っています。
今後も末永く、よろしくお願いいたします。