9を10にするには、あと1足りないから、7を1と6に分けて…16!
と、このような説明は小学校でもされると思う。
(さくらんぼ計算というらしい)
数字を2つに分ける考え方は、
繰り上がりや繰り下がりの計算で必要なのはもちろん、
他の計算の工夫にも応用がきく。そして日常生活の中でも役に立つ。
買い物をして、(小銭が足りなくて)お札で支払わなければいけないような時に、
さらっと小銭を数枚追加して、お釣りの枚数を減らすのにも役立つ。
(お釣りで10円玉を4枚もらう時に、10円を1枚だけ追加しておけば
50円玉1枚もらうだけで済むというような意味。)
夜10時に寝て、朝6時に目が覚めたとして、何時間寝ていたかという時に、
日付がかわるまであと2時間で、そこに6を足して、8時間睡眠だとわかるのも、
数字を2つに分ける考え方の変化形だといえるのではなかろうか。
正確に、そしてなるべく速くできるように練習しておいた方が、
便利であるのは間違いない。
ところで、じゃぁ、いつもいつも、
そうやって7を1と6に分けて計算しているかというと、
慣れてきたら、9+7は16だとおぼえてしまっている人がほとんどだと思う。
これを暗記すべき問題と捉えるか、
さくらんぼ計算すれば暗算でできる問題と捉えるか。
僕は、「(わざわざ暗記しようとしていなくても)自然とおぼえてしまった」
このようになって欲しいと思う。
「おぼえないといけませんか?」「おぼえた方がいいですか?」
という質問さえ出ないくらい、自然と身につけていて欲しい。
随分と先の話になるが、中学高校で習う数学の中には、
一見ややこしい公式がたくさん出てくる。
その時また
「おぼえないといけませんか?」「おぼえた方がいいですか?」
という質問をする人や
「公式なんておぼえていなくても、考えれば導き出せる」
という人が出てくる。
考えたら導き出せる力があるのはもちろん大事だけれど、
テストの度に公式を導き出していたら、時間がもったいない。
やっぱり自然とおぼえていて欲しいと思う。