毎年毎年、受験まで100日を切った頃になってからようやく、
「やらなきゃいけないことがありすぎて時間が足りない!」とか、
「○○をやってると△△ができない!」とか、
そういったことを言われます。
場合によっては、
「○○をやれって言うけど、じゃぁ△△はやらなくてもいいの!?」
と逆ギレされることまであります(苦笑)。
この時期になってそういう相談を受けた場合、
「もう○○だけやって△△のことは考えないようにしよう!」
と、切り捨てる作業に入ってしまいます。
時間が足りない!とても全部できない!と相談に来ておいて、
「それ(△△はやらない)で大丈夫ですか?」とか「それで間に合うの???」
なんてことを聞く人もいますが、
『本当はやって欲しいけれど、時間的(処理スピード的)にやれないのなら仕方ない。
そこについては諦めて他の手を考えよう!』
と判断せざるをえないわけです。そういうわけで、
「大丈夫ですか?」と聞かれても、「まぁ仕方がないよね。」と答えるしかないのです。
一方、全部やろうとし過ぎる人がいます。
授業の復習、宿題以外に、弱点補強、過去問練習…
あれもこれもと欲張り過ぎて、結果どれも消化不良で身につかず、
身につかないどころか、頭がオーバーヒートして、
以前できたことができなくなることさえあります。
できたことができなくなるのは、焦ってしまっているからです。
しかも、えてして子どもでなくて親御さんが焦っているケースがほとんどです。
この場合も、切り捨てる作業に入ります。
全部を完璧にするなんて、大人でも不可能です。
某大手塾の上位クラスの子に、家庭教師をつけている方が多いのは有名ですが、
そこでの家庭教師の仕事の1つに、やらない教材を決めるというものがあります。
膨大な宿題・課題を与えて、やれなかったら自己責任。やらなかった人が悪い。
という手法も、もちろんアリなのかもしれませんが、
筋トレで、限度を超えれば筋肉がつくどころか怪我をするように、
量にもその子その子の適正な量があって、その見極めが必要です。
優先順位をつけることです。
Aというテキストを終えても、Bというテキストを見れば、
また知らないことが載っています。
同じようにBを終えても、Cを見ればまた知らないことが載っているでしょう。
全てを網羅しようとして、次から次へとやるものをかえれば、
必ず目新しいものが出てきますが、
それでも残念ながら全てを網羅することなどできません。
勉強に終わりはないので、どこまでいってもそういうものです。
せめて1つでも多く…と思う気持ちはわかりますが、
たくさんのものに手を出して、1つ1つの勉強が薄いものになるよりは、
やったことを必ず身につけるという意識でやった方が力になります。
また、身につけた力が確かなものであればあるほど、
初めて見る問題であっても、考え方の方針がたつものです。
焦りは禁物!残りの日数にせかされて、雑な勉強にならないようにしましょう!