無題

生徒から聞いた言葉。

「塾の先生より学校の先生の方がエライんだって。」

「学校の先生になれない人が塾の先生やってるんだって。」

「学校の先生が言ってた。」

僕自身についてだけであったら、

こんな言葉で傷ついたりする程ヤワではないので(笑)、

どう言われようがさして構わないのだが、

こういう発言をすると職業には貴賤があるという間違った考え方を

子どもに植え付けるのではないかと心配になる。

どうやらその先生は小学生が塾に通うことを嫌っているらしい。

まぁ、塾の宿題に追われて学校の宿題が終わらなかった

なんてことを平気で言う子も目にしてきているだろうから、

なんだか腹立たしい気持ちになるのもわからなくはないのだが…。

以下は先月の東洋経済に載った記事

『スタバが「ネガティブ広告」に反撃しない理由』からの抜粋である。

米国マクドナルドが、スタバの本拠地であるシアトルで、

「4ドルなんて馬鹿らしい。エスプレッソをどうぞ」という看板を100カ所に出した。

ちなみに英語の原文は”Four bucks is dumb. now serving espresso.”

「Buck」とは1ドル紙幣のこと。

4ドルを意味する”four bucks”と”StarBucks”を掛け合わせた、あからさまな挑発だ。

しかしスターバックスはこの広告には、直接の反論はいっさいしなかった。

(中略)

最近の国会でも、いかに日本をよくするかという議論をせずに、

与党と野党が相変わらず相手の揚げ足取りに終始しているのを見て、

「私たちの税金を使っているのだから、もっと有意義な議論をしてほしい」

とうんざりしている人は多いだろう。

まったく同じだ。ライバル企業同士でネガティブキャンペーンに

ネガティブキャンペーンで仕返ししているのを見ても、

「何やっているんだろうなぁ」と思うのではないだろうか。

ネガティブキャンペーンは社会に何の価値も生み出さない。

ではスタバはどうしたか?

スタバらしい方法で、消費者にメッセージを出そうと考えた。

2008年11月の米国大統領選挙では、事前に54%と低い投票率が予想された。

そこでスタバは「選挙当日、店頭で『投票に行ってきた』と言えば、

トールサイズ1杯差し上げます」というキャンペーンを行った。

当日飲まれたコーヒーは普段の2.5倍。店内は活気にあふれた。

スタバはこのイベントを通して、莫大な費用をかけずに

スタバらしい方法で来客数を増やし、

顧客と積極的にかかわる方法があることを学んだのだ。

確かにスタバのコーヒーはちょっと割高で、

それに対してマックのコーヒーは100円とお手頃価格である。

しかし、味や雰囲気、客層、利用する状況と、

それぞれが違っているからこそ、どちらにも存在価値があるのだと思う。

学校の先生という仕事は素晴らしい仕事だ。

それは他より優れているから素晴らしいのではなく、

ただ単純に素晴らしい仕事なのだ。

それで十分ではないかと思う。