スナフキン旅行記(中国・モンゴル編) 第3話

そんなこんなでテレビカメラが待ち受ける学校に到着しました。

一人も誰だかわかりませんが(笑)、

モンゴルのお偉いさん達がズラリと並んでいるようです。

バスの中でグロッキーになって青ざめながらも

どうにかこうにか考えて暗記したスピーチをいざ披露します。

正確なスピーチは覚えていませんが、冒頭の挨拶のところで、

「この広大な大自然が、大きな人間を育んでいるのだと感じました。」

というようなことを言いました。

モンゴル語は全くわかりませんから、スピーチ自体は日本語ですが、

その場でモンゴル語に同時通訳されています。

全てのスピーチが終わったところで、

割れんばかりの拍手喝采を受けたのはありがたかったのですが、

ここからがまた地獄の始まりでした。

その場にいたお偉いさん達が次々と、あのお酒をあの茶碗についで運んでくるのです。

テレビカメラがまわった状態で、延々と昨日以上の一気飲みを強いられ、

何杯飲んだのかさえわからない状態でした。

そしてトドメは、カメラのまわっていないところでお偉いさんの一人が

僕の隣に来て言った一言です。

「君も十分(僕の身長を指差しながら)大きいよ!」・・・

「は?ま、まさか…。」

「お〜い!通訳さんや〜い!大きな人間を育むってのは

身長の話じゃなくて、人間性の話だよ〜!!!(涙)」

せっかく考えたスピーチが、意図通りに伝わっていない悲しさと言ったら…

これじゃ、ただ飲まされただけじゃん(苦笑)。