白紙の解答欄の是非

今日は夏期講習最終日。5年生と6年生はテストを受けて講習終了です。

(4年生は一足早く火曜日に終わりました。)

つい先ほどテストが始まったばかりなので、このブログを書き出した今は

まだ生徒たちの答案を見ていません。

テストを受け終わった時、白紙の解答欄が残っている子がいます。

例えば長い記述の問題で何を書いていいかわからなかったとか、

漢字を思い出せなかったとか…。

それでつい「白紙だと0点なんだから、とりあえずわからなくても埋めなさい!」

というような指示を大人はしたくなるようです。

(そもそもは、最後まで諦めずに 考え抜きなさい!という趣旨だと思います)

確かに選択肢の問題であれば、4択であれば25%の確率で正解になりますし、

国語であれば、ある程度の力があれば最後2つに選択肢を絞れることが多いですから、

50%の確率で正解するとも言えます。

ですから選択肢の問題を白紙なんてありえない!ということになりがちです。

しかしその指示が、結果的にですが、ここ最近いき過ぎているように感じます。

というのは、もう少し腰を落ち着けて考えたら答えを出せる力があるのに、

「埋めなきゃ!」という気持ちが強すぎて、

全く根拠のないあてずっぽうの答えや、

算数で言うなら見た目で判断しただけの答えを書く子が増えたからです。

厳しく言えば、答案が軽いのです。

きちんと考え抜いた末に出た答えなら、仮に間違えていても、

その後に「直し」をすることで確かな力になります。

しかし軽い答えは、「直し」をしてもたいして力にならないことが多く、

またもっと困るのは正解してしまった場合です。

正解していた問題をもう一度納得するまで考えられる子は、

すでに力のある子です。そうでない子にとっては、

勘が当たってしまったのは百害あって一利なしかもしれません。

入試当日なら、どうしても時間が足りない時やわからない問題があった時に、

勘で答案を埋めることも仕方のないことかもしれません。

しかしそれだって本当は、あとちょっと粘り強くできたら

正しい答えを導き出せたかもしれないのです。

普段からそういう考えないクセをつけさせてしまったことの弊害であると思うのです。

「とりあえず埋めなさい」

そもそもは良かれと思ってしたアドバイスですし、

それこそ昔からこういったことは言われてきているのですが、

どうもここ最近はあまりいい効果を生まないような気がします。