スナフキン旅行記(中国・モンゴル編) 第2話

「モンゴルでは歓迎のしるしとして渡されたお酒は、一気に飲み干さないと失礼にあたる」

とガイドさんから飛行機の中で注意を受けました。

「へぇ〜。」と、特に考えもせずに聞いていたのですが、

飛行機から降りると民族衣装に身をつつんだ美しい女性たちに早速囲まれました。

こんなにたくさんの女性に囲まれるのは今では父母会くらいですが(笑)、

その女性たちからお茶碗ほどの大きさの器にお酒をついで渡されました。

っていうか、「器でかっ!」

引きつつも、一気に飲み干さないと失礼だと脅されているので、

男気を見せて一気飲みしました。

「まず〜〜〜い!!!」

飲んだことは当然ありませんが、

これは理科の実験に使うアルコールランプの味なんじゃないかと思うまずさと濃さです。

これはヤバイです。

味はまさに薬品っぽい味ですし、それよりなにより食道から胃腸にかけて

火傷していくのがわかるような濃度でした。

後でお土産屋さんに売っていたそのお酒を見たら、

(正確なアルコール度数は覚えていませんが)60度くらいだったと思います。

しかも…一難去ってまた一難!

次の女性からもその次の女性からもお酒を渡されます。

「いやいやいやいや…」と思いながら、2杯、3杯…4杯、5杯と飲み干したところで

ようやく解放されました。

完全に内臓をやられてお腹を壊し、

しかも出てくる食事は、中華料理にしても羊の肉にしても脂っこいので、完全にグロッキー。

そこからずっとゲレンデ状態(下るだけとお考えください)となりました。

しかしお腹が痛くても記念式典には出ないといけませんから、バスで移動になります。

大草原の中に1本だけ道路が走っていて、そこを延々と走り続けます。

たまに町(村!?)に着くと、旅行客目当てに

野菜や果物などを売りにくる子供たちが窓越しに話しかけてきます。

モンゴル語は全くわかりませんが、(観光客にもわかるようにと)練習したのか、

多少の中国語も混ざっていて、(大学で中国語を少し勉強していたので)

なんとなくはわかります。

ちなみに中国のお金の単位「元」は1元=15円です。

また中国には、1元=10角という、元の10分の1の単位もあるのですが、

このバス内で売りつけられそうになったスイカは2角で15個です。

日本円にすると3円で15個です。

いや、確かにお得ですが、スイカ15個はさすがに食べられません。

っていうか、まず持てません(笑)。