お父さんまたはお母さんが中学受験経験者であるとか、
お兄ちゃんお姉ちゃんで既に中学受験を家族ぐるみで経験したとかで、
この特殊な受験をある程度ご存知の場合と
ご両親ともに中学受験をしていないし、
身近なところにも経験者がいないという場合とでは、
後者の方の方が何もかもが手探りな分、
自信がなさそうだったり情報に振り回されたりすることがあるかもしれない。
しかし前者の方だって、ご自身が中学受験を経験したとしていても、
子どものこととなると最初は全てが初めてなわけであるし、
昔とは時代も変わっているので過去の経験がそのまま生きるとは限らない。
また後者の方の中にも、ちゃぁんと受験を成功させて終わる方がいらっしゃる。
ここでの成功とは、「第一志望に合格した」という結果ではなくて、
失敗したりそれを乗り越えたり、泣いたり笑ったり歯をくいしばったりしながら
成長してきたという、もっと深い意味での成功を指したい。
昔教えた生徒のお母様(後者の方)とお話した時に、
こんな言葉をいただいたことがある。
「これから勉強も益々大変になり、
夢に向かい希望の大学を目指して頑張ってもらいたいのですが、
小学生の頃と変わらず、私は○○の笑顔が少なくならないようにするだけで、
きっとまたスナフキンさんに相談に乗っていただくことがあるかと思います。
その時はどうぞよろしくお願いします。」
そのお母様は、「私は何も教えられません。先生にお任せします。」と、
勉強に関しては、一切をこちらに信じて預けて下さっていた方なのだが、
その子のことを本当にうまぁく見守っていらっしゃった。
そして見事に第一志望に合格した。
受験が終わってから何年も経ってからではあるが、その時になって初めて
あの子がうまくいった理由が「そういうことか!」と、腑に落ちた。