昨年の12月のこと。
小さな女の子を連れた若い夫婦が横須賀線に乗ってきた。
女の子は電車に乗るなり、「新幹線がいい〜。」と言う。
ほぉ!その年で、しかも女の子で、新幹線のフォルムに惹かれるのか!
とビックリしながら聞いていると、
お父さん「お正月にお母さんと、おばぁちゃん家に行くときに乗れるよ!」
女の子「パパは?」
お父さん「パパは正月も仕事だから行けないんだよ。」
女の子「イシシ(^Ш^)」
お父さん「そこは笑うところじゃないだろ〜!(涙)」
女の子「じゃぁ今度パパも一緒に乗ろうね!(^-^)」
なんて会話をしていた。
人の会話に聞き耳を立てるのは趣味が悪いけれど、
すぐ隣でこんな会話をされたら、ついついニヤケてしまう。
今がまさにかわいい時期なのだろうなぁ…。
だんだんと生意気になったり反抗的になったりするんだろうなぁ…(笑)。
でも、子どもが少しずつ大人になって、親の言うこともだんだんと聞かなくなって、
ひょっとしたらたまに本気で憎たらしくなったとしても(笑)、
それでもやっぱりかわいくて仕方がないんだろうなと、
この微笑ましいやりとりを聞いていると、そんな風に思う。
そのかわいくて仕方がない子が、
いずれ自分の足でしっかりと立って生きていけるように!と、
より良い環境を整えてあげようとする親心を感じた時、
僕らにできることは何だろうと考える。
勉強をできるようにすること。好きになってもらうこと。
第一志望の学校に受からせること。
伸びきったゴムのようにならずに中学高校でも伸び続けられる下地を作ること…
そういった中学受験塾としての役目がもちろん仕事なのだけれど、
それ以前に、何というか、うまい言葉は見つからないけれど、
その心というか想いを受け止めることが大切なのではないかと思う。
それをないがしろにして、勉強さえできるようになればいいんでしょ?とか、
あるいは逆に、
勉強はできるようにするから、そんな想いをこっちに持ってこないで!
なんて塾にはしたくないと思う。
今日は3年生の保護者対象説明会だった。
サーパスの他塾との違いは、転塾して来られた方や、
お兄ちゃんお姉ちゃんが他塾で中学受験をした方のように、
実際に比較することができる人にしかなかなか伝わらないので、
果たしてお話しして意味があるのかと、実は毎回思う(笑)。
確かに算数は特に自信を持って、強みとしてやってはいるけれど。
それ以前の部分=想いは見えないので、
ますます伝わらないかもしれないけれど、
どうせ伝わらないから切り捨てるのではなく、
伝わりにくいからこそ精一杯やるという行動で示せたらいいと思う。