82.9%

首都圏の中学入試が終わって2週間近く経ち、
サーパスも日常に戻りつつある。
と言っても、新学年の授業はとっくに始まっていて、
新受験生の親御さんから、焦りのような祈りのような、
なんとも形容しがたい圧を感じ始めているところでもある。

 

さて、少しずつ今年の入試の状況がわかってきたが、
昨日(18日)時点で発表された首都圏の(受験生の)合格率は、
やはり肌感覚の通りだったと思わされる数字だった。

特に男子は厳しい。
受験者総数27,310人に対して、総定員は22,631人で、合格率は82.9%。
(声の教育社発表による)
こちらは、もちろん第一志望合格率ではないし、志望校への合格率でもない。
合格できる率、学校を選り好みしなければ行き先の確保できる率である。
逆に言えば、17.1%、6人に1人はどこからも合格をもらえないということになる。
しかも実際は、受かるならどこでもいいという人が中学受験には少ないので、
定員に届かなかった学校もあったであろうことを想定すると、
この数値はもっとキツイものになっていたのだろうと思う。

 

来年以降に受験する人たちを焦らせたいわけではない。
危機感を煽って、机に向かわせたいわけでもない。

ただ、お伝えしておきたいのは、(以前のブログでも書いているが)
受けたいところだけ、行かせたいところだけ受験して(受験させて)、
それでダメなら仕方ないという考え方は、
大人(特にお父さんにこの傾向が強い)なら受け入れられるかもしれないが、
いざ入試が始まって、合格の出ない数日を過ごすと、
子どもには強烈な不安、恐怖感、そしてトラウマを残す。
ダメなら仕方ないなどとは思えない。
(この時点になって、考え方や立場を変えるお母さんもいらっしゃる。)
高校受験ではもっと頑張る!などと、そんな簡単にはいかない。

 

わざわざ私立を受験するのだから、
憧れのあの学校に通わせたい、せめて〇〇以上の学校に…
という気持ちを持つのは当然だと思うけれど、
受験に限らず、どのジャンルでも、1つしかチャンネルがないのはキツイ。
第一志望合格を目指すということと、中学受験をトラウマにさせないこと。
結果(合格した学校)が全てではないけれど、
結果(合格)も手に入れられるようにすること。
これらは決して矛盾しないと思う。