学校の先生って大変!①

学校の先生の仕事って大変で、難しいと思う。
勉強を教えるだけなら、まだいい。
最初は教え方が上手くなくても、その気があれば上手くなる可能性はある。
だけど、先生の仕事ってそれだけではなくて、
むしろ、それ以外の方が負担としても多かったり、大変だったりするから、
教え方の研鑽に時間をさくこと自体、不可能に近いのではないかと思う。

例えば、中高の部活動の顧問の仕事。
大変だろうと思う。
自分が経験してきたスポーツや、特技をいかしたものならまだしも、
そうじゃないものを押し付けられて、休みの日に遠征にも同行して…
怪我でもしようものなら管理責任を問われる。
よっぽど好きでないと、やりたくはならないだろうと思う。

 

そしてなにより、人間関係の問題は難しい。
部活動中の怪我、突き指や骨折なんかももちろん痛いけれど、
そういう痛みとは、また全然違う問題である。

例えば、Aさんのユニフォームが見当たらない!なんてときに、
お家に忘れてきたんじゃないの?どこかに落としたのかな?で済むならいい。
ユニフォームを入れた袋ごと下駄箱のところに置き忘れてた!
で済む話なら、平和だ。

だけど、先生って仕事は、この瞬間に色んな想定をしないといけない。
ひょっとして?もしかしたら?と疑わなければいけない。

 

でも、これって口で言うほど簡単ではない。むしろ、だいぶ難しいと思う。
先生には、子どものことが大好きなことはもちろんのこと、
性格が真っ直ぐで、素直な優しい人がなって欲しいような気もしつつ、
一方で、この子は仲間外れにされちゃうかもしれない、
この子は一歩間違えると人を傷つける側にまわってしまうかもしれない、
と、そんなことを考えられないといけないとも思う。

つまり、心の底から子どものことを「信じている」純粋な人も素敵だけれど、
なんか、コソコソ話をしているな!目つきと動きが怪しい気がする…
と、子どものことを疑うことも、ときには必要な気がする。
だが、面接の際に「君は、どんな先生になりたいと思っているの?」と聞かれて、
「私は、子どものウソに騙されない先生になりたいです!」
などと答えたら、採用されないんじゃないかとも思う。

 

少し横道に逸れるが、先述の心配が現実となり、さらにエスカレートしてしまったとき、
「先生は何をしていたんだ!」という声があがるけれど、
こういう場面で先生にできることは、そんなに多くはないと思う。
例えば、先のユニフォームが見つからない場合や、
あるはずのない場所で見つかった場合、
隠した(あるいは盗んだ)子の目星がついたとしても、
現場をおさえないかぎりは注意もできない。
不用意に疑おうものなら、今度はその子の親からクレームを受けることになる。
だから、結果的に見て見ぬふりになることもあるんじゃないかと思う。

先生という仕事は、本当に大変で難しいと思う。